気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「カップ」とは、「乳に当てる部分」のこと。

50歳にして料理をはじめたぼくではある。業としてしている人には叱られるかもしれないけれど、まあ、楽しい。今の世の中、Cookpadなんてものがあるのも便利だ。

ただ、料理の世界にはいろいろわからない言葉があるのには困ったもの。ときどき出てくる「カップ」ってのもよくわからない。

貝印 料理家の逸品 プチ計量カップ DH-2510
 
続きを読む

等差数列の「公差」、なぜ「公差」というの?

等差数列の幅(?)を「公差」という。「幅」なんていってもわかんないので、『新明解』から引いておく。

こうさ【公差】
(1)〔等差数列(級数)で〕隣り合う任意の二項の後項から前項を引いた時の差。例、等差数列1・3・5・7…の公差は2。(以下略)。

高校だか中学だか小学校で教わるわけだけど、これ、なぜ「公差」というんだろう。

続きを読む

「やもお」(「やもめ」の男版)という由緒正しき言葉

「やもめ」という言葉は知ってる。使ったことはないかもしれないけれど、「男やもめにウジがわく」なんて言葉は耳にしたことがある。

ただ、「男やもめ」を1語であらわす「やもお」という言葉をきいた、ないし目にした記憶がない。

続きを読む

「魑魅」は山の妖怪で「魍魎」は川の妖怪?

「魑魅魍魎」についての説明を目にした。曰く「『魑魅』は〝山の妖怪〟で『魍魎』は〝水辺の妖怪〟」という話(via 『漢和辞典的に申しますと。』円満字二郎)。

「ものの本」とぼかしてあるのはなんなんだよと、手元の辞書でチェックしようとしてまた驚いた。「魑魅魍魎」を立項していない辞書が多いみたいなのだ。

続きを読む

辞書にほとんど載っていない「漸近線」

漸近線」って言葉を知ったのは中学生の頃だったかな(小学生で習うのかもしれないけれど、小学時代に勉強したことはないので知らない)。言葉も素敵だったし、永遠に近づき続けるという「ありかた」も面白そうだった。

f:id:torisan3000:20170405214440j:plain

と、いいつつ。「漸近」するのは曲線の方であり、漸近線(中1の反比例ならx軸とy軸)は近づいてこない。なのに、その直線の方を「漸近線」というんだなあ。

おそらくは「漸近していく」線という意味なんだろう。そんなことを考えて、国語辞典に正解を求めてみた。

続きを読む

「イヒョウヲツク」を漢字で書ける?

普通の人は書ける。ただ、一瞬「イヒョウヲツク」の漢字が思い浮かばなかった(老化によるのかもしれない)。

ここでいう「イヒョウ」とは、次のような意味だ(『広辞苑』)。

いひょう
考慮に入れていないこと。思いの外。意外。

さて、そんな意味はぼくだってよく知っている。しかし、そうした意味を念頭において「さて漢字ではどう書いたかな」と思うとわからなくなってしまったのだ。

続きを読む

デンプン(澱粉)ってのは「沈澱」する「粉」

「デンプン」を、あまり漢字でイメージしたことがない。だから「澱粉とは沈殿する粉だ」なんて話も記憶にない。

そういえば、植物が光合成でつくるのも、食べ物に入っているものも、糊になるものも、みんな「デンプン」だけど、辞書ではいったいどんなふうに定義しているのか。

続きを読む