気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「バブル経済」とは日本独特の言い回し?

ぼくは、とある外資系コンピューターメーカーが1000人採用を行ったような、そんなバブル世代の人間だ。「花金」(ハナキン)はもちろん「花木」(ハナモク)にも飲み歩き、そしてタクシー券で帰宅したりしていた。

「バブルの最中には今がバブルであると意識する人は少なかった」なんてことがよくいわれるけれど、それは違うように思う。身の回りには「おかしすぎる時代」だと考えている人が多かったように記憶する。

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「ら」を辞書でひいてみたらすごかった。

「ら」を辞書で引いてみた。

思わず難しいことが書いてあって呆然とした。『日本国語大辞典』を引いておく。『日本国語大辞典』には申し訳ないけれど、記述のすべてが興味深いのですべて転載。

ただ、途中で読み疲れる人もいると思うので、簡単かつ面白いことをまずは抜き書き。

「ら」の字形は、「良」の草体から出たもの、「ラ」の字形もまた「良」から出て、その初二画をとったものである。

「初二画をとった」とか言われてもなあ(笑)。

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「カップ」とは、「乳に当てる部分」のこと。

50歳にして料理をはじめたぼくではある。業としてしている人には叱られるかもしれないけれど、まあ、楽しい。今の世の中、Cookpadなんてものがあるのも便利だ。

ただ、料理の世界にはいろいろわからない言葉があるのには困ったもの。ときどき出てくる「カップ」ってのもよくわからない。

貝印 料理家の逸品 プチ計量カップ DH-2510
 
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等差数列の「公差」、なぜ「公差」というの?

等差数列の幅(?)を「公差」という。「幅」なんていってもわかんないので、『新明解』から引いておく。

こうさ【公差】
(1)〔等差数列(級数)で〕隣り合う任意の二項の後項から前項を引いた時の差。例、等差数列1・3・5・7…の公差は2。(以下略)。

高校だか中学だか小学校で教わるわけだけど、これ、なぜ「公差」というんだろう。

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「おろし金」なしに「大根おろし」は作れるか?

いつもに(さらに)増して、くだらない記事で申し訳ないんだけど。大根おろし」を「おろし金」なしに作れるのかがとても気になった。

答えは「作れない」だ(通説)。

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「やもお」(「やもめ」の男版)という由緒正しき言葉

「やもめ」という言葉は知ってる。使ったことはないかもしれないけれど、「男やもめにウジがわく」なんて言葉は耳にしたことがある。

ただ、「男やもめ」を1語であらわす「やもお」という言葉をきいた、ないし目にした記憶がない。

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「魑魅」は山の妖怪で「魍魎」は川の妖怪?

「魑魅魍魎」についての説明を目にした。曰く「『魑魅』は〝山の妖怪〟で『魍魎』は〝水辺の妖怪〟」という話(via 『漢和辞典的に申しますと。』円満字二郎)。

「ものの本」とぼかしてあるのはなんなんだよと、手元の辞書でチェックしようとしてまた驚いた。「魑魅魍魎」を立項していない辞書が多いみたいなのだ。

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辞書にほとんど載っていない「漸近線」

漸近線」って言葉を知ったのは中学生の頃だったかな(小学生で習うのかもしれないけれど、小学時代に勉強したことはないので知らない)。言葉も素敵だったし、永遠に近づき続けるという「ありかた」も面白そうだった。

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と、いいつつ。「漸近」するのは曲線の方であり、漸近線(中1の反比例ならx軸とy軸)は近づいてこない。なのに、その直線の方を「漸近線」というんだなあ。

おそらくは「漸近していく」線という意味なんだろう。そんなことを考えて、国語辞典に正解を求めてみた。

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