気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

自然

「雨足」は「速い」のか「強い」のか?

雨ばかりの10月だった。なんてことを考えていると、ふと「雨足」の語が気になった。「雨足」って「速い」んだっけ、「強い」んだっけ? たとえば小林多喜二の『蟹工船』には次のようにある。 小寒い雨がまだ止んでいなかった。四囲にもりもりと波がムクレ上…

「時化」って言葉の由来は?

明日は政権選択選挙。けれども問題は明日の雨。海は時化る(BGMは「傘がない」)。 井上陽水 - 傘がない RIJF2007 「傘がない」は大好きだ。ただ、「時化」はなんで「時化」っていうんだろうな。今はそれが知りたい。

「波浪」ってどっちも「なみ」じゃん?

台風5号の影響で、「波浪注意報」がどうしたなんて言葉をよくきく。ところで「波浪」って、「波」も「浪」もどっちも「なみ」。2つ重ねることで何を意味しているんだろう? 『三省堂国語辞典』をみるとなかなかラディカルな記述があった。 「波浪」をひくと…

山のような氷でも「氷山」じゃないものもある

新聞を読んでいると「氷山になる」という表現をみかけた。南極大陸にあった氷が割れて流れだした、って話を伝える記事だ。どうやら氷山は、「ある」か「ないか」でなく、「なる」ものであるらしい! www.nikkei.com

「藁」はなんで「わら」というの?

長ネギを育てる際は、通気のため(?)に地中に藁を埋めるのだそうだ。 長ネギなど植える予定はないけれど、ふとみたNHKの番組でやっていた。 【ノーブランド品】無農薬栽培国産稲わら (500 グラム)園芸用・ペット用・調理用 出版社/メーカー: 株式会社和楽 …

爬虫類とは、爬行する虫のこと。

『ウニはすごい バッタもすごい』に出てきた言葉。 爬虫類とは、爬行する(這う)虫(小動物)の意味である。 言われてみると、「爬虫類」をなぜそう呼ぶのか、考えずに生きてきたような気がするな(恥ずかしい)。 ウニはすごい バッタもすごい - デザイン…

「西」を「正確」に定義する『新明解』

辞書を買おうとするとき、つい遊びで「右」の語釈を見てみる。工夫がこらしてあって面白いものも多い。たとえば『日本国語大辞典』ではこんな感じ。 みぎ 【右】〔名〕(1)正面を南に向けたときの西側にあたる側。人体を座標軸にしていう。人体で通常、心臓の…

「銀河」と「銀河系」の違いを知らなかったよ。

「銀河」と「銀河系」ってのは同じような意味なんだと思ってた。ぜんぜん違う意味らしい。 違いをわかりやすく理解するのに注目すべきは、「銀河」の項目にある「銀河系のような、多くの恒星・星雲などの集合体」という言葉(三省堂国語辞典)。

「りょくか」(緑化)という言葉はないのかもしれない。

辞書を引いたら「りょくか」(緑化)という言葉がなかった。今の時代「緑化」が載っていないのは、ちょっとおかしいのではないか。

台風はなぜ「台風」というのかな?

うっかりと台風はなぜ「台風」というのかな、なんて考えてしまった。台風の「台」にどんな意味があるのだろう、なんて。 図解・台風の科学 (ブルーバックス) 作者: 上野充,山口宗彦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2012/07/20 メディア: 新書 クリック: 4…

ぼくは日本国語大辞典の「扇状地」が好きだ。

「三角」だって、まあ言えば「扇型」じゃないか。じゃあ「扇状地」と「三角州」の違いってなんだよ、と、そんなことを考える小学生は多いはずだ。 上は『三省堂国語辞典』。わかんないよなあ。

桜島噴火にともなって何度も使われた「火山雷」は、国語辞典にも載っているよ。

ニュースで何度も「火山雷」という言葉が使われていた。下のビデオでピカピカ光っているのが「火山雷」。 桜島噴火 噴火警戒レベルを3に引き上げ NHKニュース で、この「火山雷」。さすがに国語辞典にはなかろうと思ってしらべてみた。

「レンズ」は「レンズ豆」に似ているから「レンズ」と名付けられた

知らなかった。 「レンズ」とは、「レンズ豆」に似ているから名付けられたのだそうだ。 pic.twitter.com/BZP0NNttJY— maeda hiroaki (@torisan3500) 2016, 1月 28 辞書にもあまり記されていないように思うな。

「タガメ」は「田亀」と書くのかどうか?(あるいは三省堂国語辞典の勇気?)

『岩波国語辞典』を眺めていると「タガメ」の項が目にとまった。漢字が「田亀」になっているのだ。 たがめ【田亀】体長6.5センチほどの、こおいむし科の昆虫。成虫・幼虫ともに田や池沼に住み、小魚や他の昆虫を捕らえ、くちばしでさして体液を吸う。養魚上…

「高波」と「高潮」は何が違うんだ?

都心でも雪が積もった日の翌日、気圧配置の影響から北海道では吹雪となっていた。そのことを伝えるニュース曰く「高波、高潮に注意が必要です」。 さて。「高波」と「高潮」の違いは何なのか。 高潮の研究―その実例とメカニズム 作者: 宮崎正衛 出版社/メー…

「セピア」って「イカ」のことなんだってさ!

「セピア色」とかってーと、なんだか「セクシー」な感じがある。でもこの「セピア」って「イカ」(烏賊)のことなんだって。 「セピア」とは「イカ」のことなんだそうだ。 pic.twitter.com/udhcalIoZV— maeda hiroaki (@torisan3500) 2015, 10月 29

花はなぜ「一輪」と数えるんだろう?

広辞苑を眺めていた。ふと目についた「いちりん」が気になった。 いちりん【一輪】(1)1個の車輪(2)1個の花(3)名月の称 う〜ん。車輪を言うときも、花をいうときも「一輪」と数えることはわかった。しかしなぜなんだ「輪」を使うんだ?

ちゃんと勉強した人にしかわからない「樹脂」ないし「合成樹脂」

最近、よく話題にのぼる「炭素繊維」は、炭素繊維に「合成樹脂」を混ぜたものなんだそうだ。 トコトンやさしい炭素繊維の本 (今日からモノ知りシリーズ) 作者: 平松徹 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社 発売日: 2012/07/19 メディア: 単行本 クリック: 2回 …

「春雷」を「春に鳴る雷」とだけ説明する辞書は手抜きだと思う

「なるほどそういうことか!」がわかる(はずの)『三省堂国語辞典』で「春雷」を見てみる。 こんな語釈なら立項しなくて良いと思うな via 三省堂国語辞典 「春雷」 #辞書 #国語辞典 pic.twitter.com/jq3TFerioH— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 9月 27…

イチジクは「倒卵形」だそうだが、「卵形」と呼んでもいいのではないだろうか?

日経新聞にイチジクについてのエッセイがあった。 イチジク … 実がなってから1カ月で熟すことからその名がついたという説もある。 via #日経新聞 pic.twitter.com/1Uh9yw39k9— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 9月 6 どうやら「1ヵ月で熟すから」は眉唾…

ハイジは「お花畑」の意味をきちんと知っていた(50歳近いぼくは知らなかった)

正確な記憶ではないけれど、ハイジたちは高原で花々が自生しているところのことを「お花畑」と呼んでいたと思う。それを見ながら「畑」じゃねえよとツッコミをいれていた。 アルプスの少女ハイジ リマスターDVD-BOX 出版社/メーカー: バンダイビジュアル 発…

実物を見れば納得する「ハクビシン」の漢字表記

夜、皇居周辺を散歩しているとハクビシンに出会った。 食玩 チョコエッグ 日本の動物 第5弾 139 ハクビシン 出版社/メーカー: フルタ メディア: おもちゃ&ホビー この商品を含むブログを見る 以前、三井物産人工池のカルガモに関するテレビをみたとき、「周…

「コケにする」は「苔」にするのかしないのか。

ちょっと苔がマイブームで、虫眼鏡なんぞ購入した。 虫眼鏡その2 pic.twitter.com/chuPEKGbZN— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 6月 22 いろいろとコケの本など読んでいるんだけれど、同定が難しく、シダ類と混同することもあり、さらに食うとメチャマズ…

「オクラ」が英語だって、知ってた?

ぼくは知らなかった。恥ずかしい。『ランダムハウス英和大辞典』から引いてみよう。 o・kra [óukrə]―n.1 オクラ,アメリカネリ:アオイ科の一年草;東北アフリカ原産.2 ⦅集合的⦆ 1の莢(さや):スープ・シチュー用.3 オクラ料理.▶gumbo ともいう.[1679.西アフリ…

異星人の実在を知っている(?)『三省堂国語辞典』

日本語で(?)「エイリアン」というのは異星人のことだ。『新明解』を見る。 エイリアン〔alien = 異星人〕(1)(SFで)宇宙人。異星人。(2) その集団や組織の中で、きわだって異質な存在と見られる人。 比喩的に使うケースもあるが、原義はSFにおける「異星…

「盆栽」の源流には「盆山」とか「盆石」という(とても素敵な)ものがあったそうだ。

日経新聞の読書欄で『盆栽の誕生』という本が紹介されていた。評で使われていた「盆山」という言葉を聞いたことがない。 鉢植えで樹木を育てる「鉢木」、石に樹木を根付かせる「盆山」。鎌倉時代に発祥した2つの園芸文化が、江戸時代に「盆栽」として流行す…

色は形になく、そして形は色以外である。

国語辞典をみていると、つい笑ってしまうことがある。「大変だな」とか「頑張ってるんだな」と感じてしまうことがあるからだ。たとえば「色」を三省堂国語辞典で引く。 いろ【色】(名)(1)ものの表面から目に感じる、形以外のもの。(以下略) 目で見てわか…

中学(小学)で習う「本初子午線」。でも「本初」を知らない人は多いみたい

グリニッジ天文台が始まりで、日本の明石は135度。135÷15=9だからロンドンと日本の時差は9時間。そんなことを小学生でも応えてくれる。ロンドンのあたりに引かれる経線を「本初子午線」ということもよく知っている。 グリニッジ天文台が選んだ 絶景天体写真…

「花も実もある」が兼備するの意味ならば、「花がある」は「しかし実はない」の意味なんだろうか。

「花も実もある」という表現を誤解していた。 そうか、兼ね備えていることを言うのか。ぼくは例示であり、花咲くこともあれば実がみのることもあるじゃないかという意味だと思っていた > 「花も実も有る」 ― 外観も美しく、内容も充実していること。名実兼…

「あなうさぎ」からクレームを受けたらしい『広辞苑』第三版

『広辞苑』の第三版を手に入れた。はじめての「机上版」だ。1983年の発行。JRがまだ国鉄だった時代だ。これまた「ちょうどよい古さ」がいろいろ楽しめそうな辞書だ。 総革装 広辞苑 第六版 (机上版) 作者: 新村出 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/01…