気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「きんつば」は正確に「金鍔焼き」と呼びましょう

和菓子が好きなんだ。

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「キンツバ」ってのが「刀の鍔に似せた」ものであることは有名な話。このお菓子についての説明を『デジタル大辞泉』から引いておこう。

小麦粉の薄い皮で餡(あん)を包み、刀の鍔に似せて平たくし、鉄板の上で軽く焼いた和菓子。江戸時代からあり、現在は餡に小麦粉を溶いた液をつけて焼く。

まさにその通りのもの。但し、上の語釈は「金鍔焼」に関するものなのだ。「金鍔」では別のものが出てきてしまう。

(1) 金または金色の金属で作った、刀の鍔。近世、伊達(だて)な風俗とされた。 (2) 「金鍔焼き」の略。(3) ぜいたくで華美な人。 (4) 主君の寵愛(ちょうあい)を一身に集めている人。

これもいずれも『デジタル大辞泉』。2番目が「金鍔焼」のことであるとはいえ、他の3つは異なるものを指している。

1の意味で、本当に金で作った鍔なんてあったんだろうか。すると落語の「雛鍔」の解釈が難しくなるな(笑)。3の意味ではいずれどこかで使ってみたいものだ。

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それにしてもAmazonで「鍔」を探すとやけにたくさん出てきて笑える。

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