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気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「夏眠」は哺乳類から無脊椎動物まで一般的に見られる行動である

シャレで使うことはあった。でも本当にある言葉だとは想像だにしなかったな。「夏眠」という言葉の話だ。

『世界大百科事典』は「夏眠」の項で次のように言う。

夏は生命の営みが頂点に達する季節だが,この時期に活動を停止して秋を待つ動物たちがある。

そうだよ。やはり「夏眠」というのは「驚きの」ないし「意外な」事実だと思うのだ。

ちなみに下のカピバラは寝ているだけで、「夏眠」しているわけではない。

睡眠カピバラ

「夏眠」という言葉があるのだと気づかせてくれたのはMerrium-WebsterのWord of the Day。

「そうなの?」と驚いて国語辞典を引けばちゃんと載っている。小型辞典でも『新明解』第七版にはないが 『岩波国語辞典』第七版・新版には載っている。『三省堂国語辞典』第六版にもある。

広辞苑』を見ておく。

生物が乾燥高温の夏に休眠状態に入ること。主に熱帯地方で、一部の植物や、哺乳類から陸生無脊椎動物にわたる広範囲の動物に見られる

なるほどな~。 昆虫などで、蛹として夏を過ごし、発育速度を遅らせるのも「夏眠」と呼ばれるらしい。ただ、そういうスタイルはあまり「インパクト」がないな。やはり脊椎動物の例がぐっとくる。『世界大百科事典』から引いておく。

夏の高温・乾燥がきびしい気候下では,いろいろな無脊椎動物,両生類,爬虫類(リクガメの類),肺魚類などが悪条件にたいする耐性を強化し,土中にひそんで夏眠する。

なんかカメってのは、生物学の対象として見ると面白いことだらけの存在みたいだなあ。

カメのきた道―甲羅に秘められた2億年の生命進化 (NHKブックス)

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ヒガンバナなどが夏に葉を落とすのも「夏眠」の一種と考えるのだそうだ。

睡眠の科学―なぜ眠るのかなぜ目覚めるのか (ブルーバックス)

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