気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「ボリビア多民族国」は「周辺国との戦争に負け続けた」ので、国土が最盛期の半分ほどしかない

地図帳を見ていた。地図帳というのは、小学生向け、中学生向け、そして高校生向けなど、いずれも「趣」があって面白いものだ。

新詳高等地図 (Teikoku’s Atlas)

新詳高等地図 (Teikoku’s Atlas)

「ああ、そういえばそうだったな」と思ったのはボリビア正式名称は「ボリビア多民族国」。テレビか何かで「変わった名前の国」と報じられていたように思う。

面白い名前で、手近な資料をいろいろと見てみた。

「負け続けたために」とか面白く書きすぎだろうよと、いろいろと資料にあたってみた。『日本大百科全書』から「負け続けた歴史」に該当する部分を引いてみる。

1825年、隣国のペルーとともに、スクレの率いるボリーバル軍によって解放され、国名を解放者の名にちなんでボリビア共和国と名づけた。しかし、その後半世紀以上、内乱、革命、独裁、隣国との紛争に悩まされた。1879~1883年、いわゆる太平洋戦争がボリビアの硝石をめぐる利害対立によってチリとの間に引き起こされたが、ボリビアは敗れて太平洋に面したアントファガスタ州を失い、海港をもたない内陸国となり、同国の発展を遅らせる元となった。1900年には天然ゴム開発が絡んで北部のアクレ地方が分離を宣言、1903年には東部の広大な地域がブラジルに割譲された。
第一次世界大戦後の政情は不安定でクーデターが相次ぎ、世界恐慌とパラグアイとのチャコ戦争(1932~35)で国力を消耗した。ボリビアはチャコ戦争の敗戦によりチャコ地方の大部分をパラグアイに割譲し国土の約60%を失った。

Wikipediaの「負け続け」は正確な表記だたようだ。 あまり馴染みのない国なのかなと思ったけれど、ちゃんと「地球の歩き方」も出てる。

B23 地球の歩き方 ペルー ボリビア エクアドル 2012

B23 地球の歩き方 ペルー ボリビア エクアドル 2012

歩いて大丈夫なんだろうな? ちなみに『日本大百科全書』によれば人口密度は8.8人だとのこと。隠れんぼをしたら骨になるまで逃げられる感じか。

『大辞泉』第二版は、「ボリビア」に結構な行数を割いている(8行)。記述によれば、漢字では「暮利比亜」と書くのだそうだ。

 「亜無亜危異」の「亜」が入ってるんだな。

ちなみにチェ=ゲバラボリビアの革命運動に参加し、政府軍に暗殺された。

チェ・ゲバラ伝 (文春文庫 121-1)

チェ・ゲバラ伝 (文春文庫 121-1)