「ふてぶてしい」は「太太しい」と書くのだと主張する辞書と、漢字を載せていない辞書がある。
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また『広辞苑』第六版では「太太しい」を載せず、「当て字」としながら別の漢字が載せている。まずは『大辞泉』第二版と『広辞苑』を比較してみる。
まず『大辞泉』。
ふてぶて‐し・い 【▽太▽太しい】
[形][文]ふてぶて・し[シク]開き直っていてずぶとい。大胆不敵である。「―・い面構(つらがま)え」
そして『広辞苑』。
ふてぶてし・い
〖形〗 (「不敵不敵しい」「不貞不貞しい」は当て字)大胆不敵である。憎らしいほどずぶとい。黄表紙、天道浮世出星操「—・い。あんな女(あま)に馬鹿にされるのとは違はアね」。「—・い態度」
「太太しい」の漢字表記はない。 『岩波国語辞典』第七版・新版にもない。『新明解』第七版にもない。『明鏡』にもない。『現代国語例解辞典』第四版にもない。
しかし『大辞林』第二版や『大辞泉』第二版にはある。
『日本国語辞典』では見出しや語釈には漢字はないが、しかし用例の中に「太々しい」とある。
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まあどうでもいいといえばどうでもいい話。ただ、わりとよく聞く言葉なのに、辞書間に差があって面白く感じた次第。
ところで、語釈は『新明解』がわりと楽しい感じ。
不利な立場に立たされているのに気にかける風もなく、憎たらしいと思えるほど平然とかまえている様子だ。「現行犯で逮捕されながらふてぶてしく容疑を否認する」
この辞書は「社会悪」や「恨みの対象」に対して、かなり感情を露にする傾向があると思う。
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