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気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

ピロリ菌の発見者は、有害性を示すために自分で培養したピロリ菌を飲んで見せた(結果は急性胃炎)

すごい男がいたもんだな。

『腸!いい話』という本のKindle版を見ていて得たネタだ。

腸!いい話――病気にならない腸の鍛え方 (朝日新書)
朝日新聞出版 (2012-09-01)
売り上げランキング: 880

この本は人に伝えたくなるネタ満載。気になった話はしばしばKindleのシェア機能を使って共有するのだけれど、「シェアし過ぎだ」と途中からシェアできなくなったほど。

とても有名な菌であるように思うんだけど、辞書の扱いはわりと冷たい。『広辞苑』第六版を引く。

ピロリ‐きん【ピロリ菌】
(pyloriはpylorus(胃の幽門)の属格形)胃内に棲息するグラム陰性桿菌。消化性潰瘍の発生、特に再発と大きな関連がある。ヘリコバクター‐ピロリ。

「冷たい」というかよくわからない。なんとなく「陰性」と書いてあるからワルモノじゃないような気がしたり。

比較的詳しいのは『大辞泉』第二版。 

ヘリコバクター‐ピロリ 【Helicobacter pylori】
胃の幽門部にすむ一種の細菌。ウレアーゼをもち尿素を分解して酸性環境でも生息できる。胃潰瘍(かいよう)・十二指腸潰瘍・胃癌(いがん)などの原因菌として注目されている。オーストラリアの医師B=J=マーシャルが1983年に発見。ピロリ菌。

そうそう。胃のような強酸性のところに菌なんか住めないだろうと思われていたそうだ。発見もつい最近のことだ(年を取ると「最近」の幅が広くなる)。

ところで『腸!いい話』には次のような話もある。 

ピロリの除菌治療を行った患者に食道炎や食道がんの発生が多いという報告も出てきて論議を呼んでいます。

まだまだ『沈黙の春』的過ちを犯す可能性をたくさん持っているんだろうな。 ちなみに『腸!いい話』の著者は、ピロリ菌除菌には肯定的だった。

Silent Spring
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posted with amazlet at 13.12.07
Houghton Mifflin Harcourt (2002-10-22)