気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

何かに遠慮しているのかと「陰謀」の存在を想像してしまう『新明解』の「妙齢」(あるいは喧嘩を売る『三省堂国語辞典』)

妙齢という言葉を辞書で見る。普通の言葉で、『広辞苑』第六版などは「女性のうら若い年頃」とあっさり済ませる。

妙齢

妙齢

 

しかし『新明解』第七版がよくわからないのだ。

みょうれい【妙齢】
〔壮年以上の人や男性から見た〕女性の結婚適齢期の称。

こんな難しいことを言っているのは『新明解』だけだ。「壮年以上」から見てのことだから、「いくつになっても妙齢ですよ」という意味を持たせ、社会的摩擦に対処しようとしているのだろうか?

この『新明解』の配慮(?)の真裏を行くのが『三省堂国語辞典』だ。さすがに「結局はこういうこと」をわかりやすく記述しようとする辞書だ。

みょうれい【妙齢】
(名)
若くて美しい年ごろ。としごろ。

第四版もこの語釈だが、果て、「赤玉パンチ」の時代にもこんな感じだったんだろうか。あれは70年代のことだったかな…