別のブログにも書いたが、『さえずり言語起源論』という本を読んだ。主にとりあげられているのは「ジュウシマツ」だ。
さえずり言語起源論――新版 小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波科学ライブラリー)
- 作者: 岡ノ谷一夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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このジュウシマツ、野生の鳥ではなく、飼うために改良したものなのだそうだ(鳥のこともほとんどよく知らないで生きてきた)。
『広辞苑』第六版を引いてみる。
じゅう‐しまつ【十姉妹】
スズメ目カエデチョウ科の鳥。スズメよりやや小さい。愛玩用飼鳥。地色は白色で、暗褐色などの不定の紋があり、また、純白色のものもある。コシジロキンパラという小鳥を日本で改良したものといわれる。仲が良く、抱卵・育雛がうまい。ジュウシマイ。
そういえば「野生のジュウシマツ」という言葉はあまり聞かないかな。『さえずり言語起源論』によれば、ペットとして進化を遂げるにあたり、さえずりが複雑化していったのだそうだ。
まあ、このブログの立場からそれはどうでもいい。『三省堂国語辞典』第七版で「じゅうしまつ」を引く。
じゅう しまつ[(十姉妹)]
(名)
[動]かごに飼う小鳥。羽の色は主として白。
ふむ。まあそんな感じだ。参考のために「文鳥」を見る。
ぶん ちょう
[文鳥]
(名)
[動]家に飼う小鳥の名。スズメに似て、くちばしが厚い。足と くちばしは、美しいピンク色。人によく なれる。「手乗り—」
違いがおわかりだろうか。ジュウシマツは「かごに飼う小鳥」だが、文鳥は「家に飼う小鳥」なのだ。調べてみると「カナリア」も「家で飼う」鳥だ。
残念ながら鳥に(も)疎いので、他に調べてみるべき鳥の名前がわからない。なのでジュウシマツ以外に「かごに飼う小鳥」がいるのかどうかもよくわからない。かろうじて思い出した「おうむ」も「家で飼う」となっていた。
さて。「家で飼う」小鳥と、「かごで飼う」小鳥に違いがあるのかどうか。ご存知の方、ぜひ教えて頂きたい。