夜の日比谷公園(ゲートがしまってるかと思ったら入れるんですね)に行って、「蝉」を見てきた。
ついに発見、脱皮中! pic.twitter.com/qbsC0a3Gdc
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 8月 11
この状態から30分くらいかな。蝉は無事に脱皮した。
脱けたっ! pic.twitter.com/ImnihFVSTA
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 8月 11
歩く幼虫は何度も見たことがあるけれど、脱皮の瞬間というのは探してみたことがなかった。なかなか感動的なシーンでしたよ。
ところで「蝉」。応援団なんかで、先輩の命令に応じて支柱に捕まって、後輩は蝉の真似をするのだなんて話をきいたことがある。
「まああるかもね」と思ってたけれど、その行為が「国語辞典」に載っているとは思わなかった。しかも日本唯一の国語大辞典である『日本国語大辞典』だ。
『日本国語大辞典』では、生物としての「蝉」に関連する語釈として5つを記している。「応援団の蝉」は5番め。と、いうわけで1番めと5番めを見る。
せみ 【蝉】
〔名〕
(1)カメムシ(半翅)目セミ科に属する昆虫の総称。体はやや紡錘形で、頭部が太い。体長は翅端まで含めて二〜七センチメートル。はねは二対あり、透明または不透明の膜質で、飛ぶのに適する。とまるときははねを屋根形にたたむ。複眼は頭部の左右にはなれ、その間に三個の単眼をそなえる。触角は糸状で短く、あしは三対。口は長い管状で、樹木にさしこんで養分を吸収する。雄は腹部基部にある発音器で鳴く。鳴き声によっても種類が区別できる。雌は樹皮などに産卵。幼虫は土中で木の根の養分を吸って生活し、ふつう六、七年かかって成虫になる。ハルゼミ・ニイニイゼミ・アブラゼミ・ミンミンゼミ・クマゼミ・ヒグラシ・ツクツクホウシなど日本には約三二種が分布する。せび。《季・夏》
羽を「屋根形」にたたむ、ってのがなんだか面白い。そうそう、複眼の間にある3つのポチは単眼だという話だったな。
そして5番めの方。こちらは出典も引いておく。
せみ 【蝉】
〔名〕(5)日本の旧陸軍内務班での私的制裁の一つ。柱につかまって蝉のなきまねをすること。
*真空地帯〔1952〕〈野間宏〉一五「おかあさん…また、今日も蝉(セミ)、せみです」
なるほどなあ。「また、今日も蝉です」ってのが味わい深いもんだな。
しかし32種類か。せいぜい4、5種類しか知らないように思うな。
ところでWikipediaの「アブラゼミ」も面白い。
『アブラゼミ』という名前の由来は、鳴き声が油を鍋で熱したときに撥ねる「ジリジリ」という音に似ているため、「油が撥ねる音の様に鳴く蝉」から『油蝉(アブラゼミ)』と名付けられたとされている。
この話は聞いたことがあるような気もする。
セミの多くは透明の翅をもつが、アブラゼミの翅は前後とも不透明の褐色をしていて、世界でも珍しい翅全体が不透明のセミである。
これは知らなかったな。夏ともなればそこらに落ちてすらいるありふれた蝉が、世界的には珍しいものなのだそうだ。