気になる言葉 on 国語辞典

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「扇形」は「せんけい」と読むのが一般的なんだろうか?

『新明解』には「おうぎがた」の項目がない。

 もちろん「おうぎ」はある。

しかし語釈は次のようなもの。

おうぎ【扇】
携帯用の、折りたためるうちわ。儀式・舞などにも手にもつ。扇子。すえひろ。

「おうぎがた」への言及は全くないのだ。

「そういうものかね」と『岩波国語辞典』をみると、ほうほう、こちらも「せんけい」への空項目となっている。

「おうぎがた」ってのは一般的に使うよなあとか、二分のエルアール(扇形の面積を求める公式。母線×弧の長さ÷2)だよなあとか思いながら『新明解』で「せんけい」をみてみた。

すると「せんけい」は立項されているんだな。

せんけい【扇形】
扇を開いた時の形。おうぎがた。〔幾何学では、二本の半径とその間の円弧によって囲まれた、円の一部を指す〕

ふむ。ちゃんとした「おうぎがた」の説明だよなあ。ぼくはこれまでの人生で「扇形」を「せんけい」と読んだことはないように思う。でももともとは「せんけい」だったのかな?