気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「レンズ」は「レンズ豆」に似ているから「レンズ」と名付けられた

知らなかった。

辞書にもあまり記されていないように思うな。

たとえば『岩波国語辞典』をみてみようか。

レンズ
(ガラス・水晶等)透明な物質の両面を球面(の一部)になるようにみがき、光を発散または集束させるもの。

「レンズ」という語はまさに「レンズ」のものであるように(?)書いているなあ。

まあ「レンズ豆」の記述はないけれど、それにしてもなかなか格好よくはある。ついでに『日本国語大辞典』も見ておこう。

レンズ
〔名〕({英}・{オランダ}lens )
(1)透明な物体の両面、または片面を球面とし、光線を収束または発散させるもの。ガラス、プラスチック、結晶体などを研摩して作る。中央部の厚い凸レンズと周辺部の方が厚い凹レンズがあり、一つまたは数個組み合わせて光学機械に用いる。
(2)特に、(1)をカメラに装置したもの。また、その部分。
(3)「すいしょうたい(水晶体)」に同じ。

おおっ! 『岩波国語辞典』が「集束」を使っているのに、『日本国語大辞典』は「収束」だな…(突っ込むと長くなりそうなんで、今回はスルー)。

しかしともかく。「レンズ」は「レンズ豆」に似ているから「レンズ」と名付けられたというのは書いていないな。

もしかしたら知らなくても恥じゃなかったかなあ?

手元の国語辞典、すべてを確認したわけではないけれど、「レンズ豆」との関連を書いているのは『大辞泉』かな。

レンズ
《形が扁球状のレンズ豆から》1. 2つの球面、または球面と平面とで囲まれる透明体。外部との屈折率の差によって光を収束または発散させる。凸レンズと凹レンズとがあり、眼鏡や光学器械に使用される。 2. 眼球の水晶体のこと。

ちなみに冒頭にのせたツイートにはあまり反応はなかった。「レンズ」は「レンズ豆」からきた言葉、ってのは、けっこう「常識」なのかもしれない。

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