そんなタイトルを見ても、若い人はなんのことやらわからないかもしれない。むかしむかし「痴情のもつれ」という言葉を多く耳にしたのだ(もしかするとぼくの妄想かもしれないけれど)。
「痴情のもつれ」事件簿(パパラッチシリーズ105) パパラッチ編集部シリーズ
- 作者: パパラッチ編集部
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2012/09/07
- メディア: Kindle版
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「痴情のもつれ」とは何か。
たとえば別れた男女間でどちらかが諦めきれず問題を起こしたり、あるいは不倫関係のぐだぐだが刃傷沙汰に発展(?)したようなときに「これは痴情のもつれによる事件だね」なんてふうに言ったのだった(と、記憶する)。
「最近きかないなあ」と思いつつ国語辞典をみてみた。みてみて驚いた。たとえば『広辞苑』には次のようにある。
ちじょう【痴情】
異性への愛に理性を失った感情。
あるいは『新明解』は次のような具合。
ちじょう【痴情】
性的な交渉にからまる、男女間の感情のもつれ。
そう。そもそも「理性を失った」り「もつれ」ているものを「痴情」と呼ぶらしいのだ。
ぼくは「痴情のもつれ」という表現を耳にしていたので、てっきり「痴情」自体はニュートラルで「いやーん、ばかーん。あーとーは言えないー」みたいな感情なのかと思っていたのだ。
しかしなんだ。「痴情」というものが、そもそももつれているものなのであれば、「痴情のもつれ」という表現は、ある意味で「間違った表現」だったのかもしれないな。
もうちょっと調べてみたいんだけれど、こういう語ばかりGoogleっていると日常検索に不便を感じるようにもなるので諦めようと思う。
「痴情のもつれは誤用である」というエビデンスをお持ちの方、ぜひご一報ください(^^)。