気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「ちちんぷいぷい」は国語辞典のみならず古語辞典にも載っている言葉。

辞書を眺めていると(幸せな時間だ)、「ちちんぷいぷい」という語が目にとまった。辞書に載っているんだな、と思った。そして、じつはぼくの思っていた意味と違うことがわかった。

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ぼくは、魔法をかけるときの合言葉のようなものかと思っていたのだった。

上の写真は『新明解国語辞典』。内容を転記しておこう。

ちちんぷいぷい

(感)〔「ちちんぷいぷい御世の御宝」の略〕子供が手足などを痛めた時、親などが痛みをまぎらすようになでさすって言う言葉。

そうか。「不思議」なことをするときに、いつでも使って良い言葉ではないのだな。思い出してみれば、確かに痛がっているときに使われた記憶があるかな。

一応ほかの辞書も見てみる。『岩波国語辞典』はこんな感じ。

ちちんぶいぶい〘名・感〙
幼児が頭を柱にぶつけたり転んですりむいたりした時、(他の人または自分が)その痛くした所をなでながら唱える語。

やはり「痛い」ときに使うらしい。

ただし『広辞苑』には違う説明もある。

ちちんぶいぶい
幼児が体を痛くしたとき、なでさすって、すかしなだめるのにいう語。また、手品などを子供に見せる時に、呪文のように唱える語。ちちんぷいぷい御世はおん宝。

そう。ぼくはこの『広辞苑』的な語として認識していた。

まあしかし。人から「ちちんぷいぷい」なんてことを言われる年令からは遠く離れた。実地に使用法を確認しようと思っても無理っぽい。

とりあえず「ちちんぷいぷい」を辞書にみつけて喜んでしまった、という日記記事^^。なお、『明鏡』には立項されていないみたい。『三省堂国語辞典』にはある。また『古語大辞典』なんかにも載っているな。けっこう「由緒正しい」言葉らしい。

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