国語辞典を眺めていると「コアラ」に目がひかれた。
最初に見ていたのは『岩波国語辞典』だ。
コアラ
形がくまに似た、オーストラリア産の哺乳動物。体調約60センチ。ユーカリの葉を食べ、めすは腹にふくろがある。こもりぐま。koala。
「へー」と思ったのは「こもりぐま」と呼ぶらしいこと。コアラに日本語の呼称があるのは知らなかった。
そんなわけで『新明解』もみてみた。
コアラ〔koala〕
オーストラリア特産の小動物。尾が無く、腹に袋が有り、頭はクマに似ている。こもりぐま。〔クスクス科〕。
なるほど。やはり「こもりぐま」というのだな。
ちなみに『新明解』では「クスクス科」となっているけれど、たとえば『明鏡』では「フクロネズミ目コアラ科」となっている。ほかにも辞書によっていろんな記述があり、このあたりはよくわからないのでパス。
なお日本語呼称には「こもりぐま」の他に「ふくろぐま」ってのもあるらしい。
で、ちょっと笑ってしまったのが『三省堂国語辞典』だ。
コアラ
(名)〔koala〕〘動〙オーストラリアにだけいる動物。雌の腹に、ふくろがあり、顔はおもちゃのクマに似ている。こもりぐま(子守熊)。
「熊に似ている」のではなく、「おもちゃの熊」に似ているのだ。
『三省堂国語辞典』は、「カピパラ」だけでなく、いろんな動物にこだわりがあるんだな。いちおう「カピバラ」も引いておくか。
カピバラ
(名)〔capybara〕〘動〙ネズミのなかまで、大型犬ほどの大きさのけもの。毛におおわれ、ねむそうな目と、間のびした鼻の下をもつ。
「ねむそうな目と間のびした鼻の下」ってなんだよなあ(笑)。