気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

直角の倍を「平角」っていうのを知ってた?

ぼくは知らなかった。知ったのは今日。『新明解』で「直角」を引いたときのことだ。

ちょっかく【直角】
(1)水平面と鉛直な方角との間の角度である(をなす)様子だ。
(2)〔幾何学で〕平角の半分の大きさ(の角)。90度に等しい。

(1)と(2)の違いもちょっとよくわからないんだけど、まあ気になるのは(2)の方。直角とは「平角の半分」のことだったのだ。

きっかけは『日本国語大辞典』だった。「直角」の定義がなかなか面白いのだ。

これをみて、他の辞書ではどう定義しているのだろうとみていて見つけたのが「平角」なる言葉だった。

三省堂国語辞典』で「平角」をみておく。

へいかく【平角】
幾何学で〕同一の点から出る二本の半直線が、その点を挟んで互いにちょうど反対側に位置して一直線状になった時に成す角(の大きさ)。半回転の大きさ、すなわち180度(に等しい角)。

ほんとに、恥ずかしいことを言っているのかもしれないけれど、ぼくは「平角」という言葉を聞かずに育った(ってか老いた)んだと思うな。

なお、「平角」なる言葉をのせていない辞書も多い。でも『広辞苑』の「直角」をみると、「平角」を知らないやつは馬鹿だって感じ。

ちょっかく【直角】
平角(へいかく)の半分。90度。π/2ラジアン。100グラード。

『明鏡』や『三省堂国語辞典』、『岩波国語辞典』などには「平角」はない。でも『広辞苑』がいかにも「当然」のように使っているんだよなあ…

 ぼくがVineで使っているIMEでは変換すらできない「平角」だけど、ちょっとどこかで使ってみよう。

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