明日は政権選択選挙。けれども問題は明日の雨。海は時化る(BGMは「傘がない」)。
「傘がない」は大好きだ。ただ、「時化」はなんで「時化」っていうんだろうな。今はそれが知りたい。
『日本国語大辞典』をみればすぐにわかるだろうと、「時化」を引いてみた。しかし語源に関する記述はほんのわずか。
(動詞「しける(時化)」の連用形の名詞化)
というだけだ。
もちろん「しける」の動詞も見てみる。しかしこちらの方にも語源に関する記述はほとんどない。
(「時化」は当て字)
なんで「しけ」と言い、そしてできれば、なんで「時化」という漢字を当てるのかについて知りたいんだけどね。
他の辞書を見てもなかなかみつからない。『大辞泉』にようやく答えをみつけた。
《「湿気(しけ)る」と同語源。「時化」は当て字》
なるほど。「しける」とは「湿気る」であり、そこに「時化る」の字を当てたということみたい。
『大辞泉』以外の語源説がみつからないから、もしかしたら違うかもしれない。でも「『時化る』は『湿気る』のことである」と言われれば、まあ納得はいく。
ただ、ちょっと単純すぎて拍子抜けなので、気になる話もメモっておく。
先に書いた通り、『日本国語大辞典』などによれば「時化」は「時化る」の動詞から生まれた言葉だとする辞書が多いみたい。しかし『岩波国語辞典』では名詞が元だとの説に立つ様子。
しける【時化る】
(1)風雨がひどくて海が荒れる。また、海が荒れて魚類が取れない。 ▷名詞「時化」を活用させたもの。(略)
『岩波国語辞典』というと、なんとなく「権威筋」な感じがしてしまうんだけど、こんなふうに細かく通説に戦いを挑むところがあるみたいだ。