気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

自然

「あなうさぎ」からクレームを受けたらしい『広辞苑』第三版

『広辞苑』の第三版を手に入れた。はじめての「机上版」だ。1983年の発行。JRがまだ国鉄だった時代だ。これまた「ちょうどよい古さ」がいろいろ楽しめそうな辞書だ。 総革装 広辞苑 第六版 (机上版) 作者: 新村出 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2009/01…

三省堂国語辞典によると、ジュウシマツは「カゴに飼う」。そして文鳥は「家に飼う」。両者の違いはどの辺にあるのだろう?

別のブログにも書いたが、『さえずり言語起源論』という本を読んだ。主にとりあげられているのは「ジュウシマツ」だ。 さえずり言語起源論――新版 小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波科学ライブラリー) 作者: 岡ノ谷一夫 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2010…

たけのこの皮は「うろこ状」か、それとも「うろこの形」か。

『三省堂国語辞典』で「たけのこ」を見た。 広辞苑では「鱗片状」。新明解では「うろこ状」。「うろこの形」と、「うろこ状」では少し違う。わかりやすくという配慮だろうが、やや行き過ぎに感じる。 #辞書 #国語辞典 via 三省堂国語辞典 pic.twitter.com/Ap…

ごめんね、イモムシ(毛があればケムシでなければイモムシ)。

ずいぶんとイモムシのことを蔑ろにしてきたようだ。「イモムシとはいったいなんだ」と考えずに人生を送ってきた気がする。反省のきっかけとなったのは『三省堂国語辞典』だ。 「いもむし」とは「毛虫」の形ながら「毛」の目立たないもの via 三省堂国語辞典 …

驚くべき、「彗星」。なので国語辞典でも驚いてみせる『三省堂国語辞典』

「彗星」というものを、昔の人は今以上に不思議な目で見たんだろう。その過去からの歴史を伝える(?)のが『三省堂国語辞典』だ。 謎と起源の秘密 最新・彗星学 (カドカワ・ミニッツブック) 作者: 渡部潤一,阿部新助 出版社/メーカー: ブックウォーカー 発…

「吹雪」には「台風」のように数字的な定義があるんだろうか?

NHKのニュースで、雪が激しく舞うシーンを映しながら「吹雪いているのでしょうか」という発言をしていた。「吹雪く」にも「台風」のような数値的基準があるんだろうか。 大言海にみる「ふぶく」。語釈は「吹きに吹く」! 素敵だ。 #辞書 #国語辞典 pic.twitt…

「インフルエンザ」とは、天体の影響により流行する伝染病のこと。

インフルエンザ。英語では一般的に「flu」などという。flewみたいに発音する。 What is the flu? - YouTube 辞書をみれば、「influenza」の短縮形だと書いてあるんだけれど、短縮して「flu」になるというのがどうも納得いかない。

「葡萄」と書いて「えび」と読む。「えび茶」の「えび」は「葡萄」のこと。つまるところ阪急電車は葡萄色。

大阪に「阪急電車」という電車がある。ちょっと独特の色で、久しぶりに大阪に帰ると「おわっ!」とびっくりしてしまう。 マルーンの疾風(かぜ) 2014年 阪急電鉄カレンダー ([カレンダー]) 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ 発売日: 2013/10/12 メ…

「げんげ」は花の形が「蓮の華」に似ているから「レンゲ」と呼ばれるようになった

ふと思い立って、何年かぶりに『ヰタ・セクスアリス』を読み返している。 ヰタ・セクスアリス 作者: 森鴎外 発売日: 2012/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 「げんげ」のところ、ついいろいろと感じ入ってしまうんだな。

「川遊び」というのは「舟遊び」のことだったと、昔を偲んでで見せる『明鏡』

ふと、『広辞苑』第六版の「川遊び」が目に止まった(ずいぶん季節外れな話だ)。 かわ‐あそび【川遊び】 川に舟を浮かべるなどして風情をたのしみ遊ぶこと。川逍遥(かわしょうよう)。 なるほど。確かに「川遊び」という語にはそこはかとない風情がある。季…

ピロリ菌の発見者は、有害性を示すために自分で培養したピロリ菌を飲んで見せた(結果は急性胃炎)

すごい男がいたもんだな。 すごいのか、馬鹿なのか >“培養したヘリコバクター・ピロリを自ら飲むという、自飲実験を行った。その結果、マーシャルは急性胃炎を発症” / “ヘリコバクター・ピロリ - Wikipedia” http://t.co/4VgQmNYikF — maeda hiroaki (@tori…

「池」とは自然の水たまりなのか、それとも人工に水をためたものなのかを巡る辞書間の戦い

「池と沼と湖の違い」はなんだろう、というのはメジャーな問いかけで、Googleってみればあちこちに答えがみつかる。 野鳥の王国・湿地への招待―湖・沼・池・干潟の楽しみ方 posted with amazlet at 13.12.06 ダイヤモンド社 売り上げランキング: 1,536,145 A…

「気候帯」とは、地球上を「緯度に沿って」分けたのか?

「気候帯」というのは熱帯、亜熱帯、温帯なんていう区分のこと。「ハシビロコウ」の記事を書いているとき、ハシビロコウが熱帯に住むらしいことを知った。 熱帯 (気候帯でみる! 自然環境) 作者: こどもくらぶ,高橋日出男 出版社/メーカー: 少年写真新聞社 発…

辞書はフラクタル? あるいは「飴」について。

『ベネッセ表現読解国語辞典』の「飴」が可愛い。 森永製菓 ミルクキャラメル 保存缶 70g出版社/メーカー: 森永製菓発売日: 2012/08/04メディア: 食品&飲料購入: 4人 クリック: 32回この商品を含むブログを見る 普通の辞書は「成分」などから攻めるんだけど…

しどろもどろの「もどろ」はどういう意味?

「しどろもどろ」という言葉がある。『新明解』第七版には「古風な表現」とあるが、今でもよく使うように思う。 シドロとモドロ (アンパンマンのこもりうた)作者: やなせたかし出版社/メーカー: フレーベル館発売日: 1998/05メディア: 単行本この商品を含む…

蟻は甘いものが好きだが、食ってみれば実は酸っぱい

妻は蟻を食ったことがあるそうだ。「ストローをかぶせて、蟻を捕まえて遊ぶのはみんなやったことがあるでしょ。私はついそこでストローを吸ってしまったのよ」。 アリのす観察キット ([バラエティ])出版社/メーカー: 学研教育出版発売日: 2011/04メディア: …

ミドリガメはみんな子供なのだ。

ミドリガメは悪者であるという見解にまとまったようだ。 みどりがめ ゆうゆうのびっくりおさんぽ作者: 志茂田景樹,藤井景出版社/メーカー: KIBA BOOK発売日: 2002/04メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 輸入や飼育の禁止を検討中なのだそうだ。

雨が「ドシャ」っと降るから「どしゃぶり」です。

土砂崩れを起こすほどの雨なんて意味もあるかと考えたけれど「土砂降り」は当て字。「どしゃ降り」と書くのが正しいそうだ。 どしゃ降りでダンス (講談社文庫)作者: 新野剛志出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/09メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を…

「箒」はどうして「ほうき」と言うんだっけ?

テレビで「箒」の話が出てきた。「箒」と言えば落語なんかにもよく出てくるアイテムだけど…そういえば語源がわからない。 アズマ工業 短柄 手編みホーキ 匠出版社/メーカー: アズマ工業メディア: ホーム&キッチンこの商品を含むブログ (1件) を見る 実はとっ…

「リトマス紙」の「リトマス」はコケだったのか!

何十年も言葉には親しんできたのに、その実態を知らなかった。「リトマス」ってのは「コケ」の名前なんだそうだ。 リトマス試験紙(赤・青 各50 枚入) 体験 科学 理科 教材 実験 観察 リトマス紙 自由研究 小学生 中学生 夏休みメディア: エレクトロニクスこ…

恐竜は絶滅していない

ものすごく久しぶりに『ジュラシック・パーク』を読んでいる。コンピュータ会社で仕事を始めた頃に邦訳が出たのだったと記憶する。 ジュラシック・パーク〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)作者: マイクルクライトン,Michael Crichton,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書…

「下り坂」を考える

辞書のページをめくっていると「下り坂」という項目に出会った。 中高年、登りきってもいないのに下り坂 (PHP文庫)作者: 綾小路きみまろ出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/08/03メディア: 文庫この商品を含むブログを見る 眺めていたのは『ベネッセ表…

日本国語大辞典で「二年草」を調べてみる(さっぱりわからない)

ニンジンってのは、形が朝鮮人参に似ているから名づけられたんだそうだよ。 朝鮮人参はウコギ科、ニンジンはセリ科で全く別の植物であるが、十七世紀に後来の野菜は形と色が朝鮮人参に似ていたので人参と名付けられた via 『物語 食の文化』 — maeda hiroaki…

雌のミノムシは、蓑の中で一生を送る。

そんなことがあろうとは想像もしたことがなかったな。『明鏡』から引く。 ミノガ科のガの幼虫。小枝や葉の小片を口から吐く糸でつづり合わせ、袋状の巣を作る。雄は羽化してガとなるが、雌は巣の中で一生を過ごす。 知らなかった。 もんしろちょうとみのむし…

夕立の反対語は「朝立」。

ちょっと近くに用を足しに出かけた所が豪雨にやられた。すごかったな。「夕立」の範疇に入るんだろう。 「降る」いろいろ。 via 『ベネッセ表現読解国語辞典』 #辞書 #国語辞典 pic.twitter.com/ODV9Ghu47f — maeda hiroaki (@torisan3500) July 23, 2013 と…

「夏眠」は哺乳類から無脊椎動物まで一般的に見られる行動である

シャレで使うことはあった。でも本当にある言葉だとは想像だにしなかったな。「夏眠」という言葉の話だ。 『世界大百科事典』は「夏眠」の項で次のように言う。 夏は生命の営みが頂点に達する季節だが,この時期に活動を停止して秋を待つ動物たちがある。 そ…

そろそろ「上弦の月」。「上弦」と「下弦」をまとめて「弓張月」とも言うそうだ

そろそろ上弦の月か。辞書を引いてみると秋の季語なのだそうだ。下は『日本国語大辞典』。 陰暦で七日頃の月。また、その頃。新月のあと、右半円状に見え、西半分が輝いて見える月。新月と次の満月の中間の頃。上(かみ)の弓張り。上弓張(かんつゆむはり)…

その昔、「合同ハイキング」てのがあったが、「合同ピクニック」というのもあったらしい…

本当は「合同ピクニック」というのはなかったね、という話にしたかった。でもGoogleってみると、「合同ピクニック」で多くのページがヒットするのだった。 「合同ハイキング」というものはあったが「合同ピクニック」というものはなかった。と、いうブログ記…

「心臓形」の葉っぱをもつ植物とは?

今年はなぜかうちの近くは「タチアオイ」と「アガパンサス」だらけ。去年まではそんな印象もなかったんだけど、大掛かりに植えたりしたのかな。 下の写真は、しばらく前にうちの前の通りを撮った様子。このときはずっとタチアオイだ(その後、アガパンサスが…

富士山の「五合目」ってのはどこにある?

最近また「富士山五合目」という言葉をよく聞く。よく聞くけど「合目」という言葉の正確な意味を知らないことに気づいた。「五合目」を辞書で引いてみた。 ところが「五合目」はほとんど立項されていない。見てみた中では、『デジタル大辞泉』に落語の「富士…