気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「瞬間湯沸し器」の「湯沸し器」ってなんだっけ?

サンキュータツオがテレビで「比喩」の話をしていた。ちらとみただけなので何という番組で、どういう趣旨の番組なのかはわからない。

さらに関係ないけれど、「比喩」ということについて「お勉強」する上でとても気持ちよかったのは『生きた隠喩』だった。

生きた隠喩 (岩波モダンクラシックス)

生きた隠喩 (岩波モダンクラシックス)

それもこれもともかく。そのテレビ番組の中で、「瞬間湯沸し器のように怒った」というような話をしていた。ぼくたちの世代はよく使った(耳にした)比喩だ。

ただ、そもそも「湯沸し器」とはなんなんだ? 辞書に尋ねてみた。『新明解』第7版の回答はこんな感じだ。ちなみに項目は「湯沸し」。

湯を沸かす、金属製の道具

衝撃だ。参考までに『岩波国語辞典』第七版・新版も同様の語釈。むむむ。「金属製」じゃなくちゃいけないのか? まあ確かに金属製以外のものってのはないのかもしれない。ってか、「金属製なんだぞ」と言われてビビるだけで、ぼくは既に「湯沸し器」が何なのかわからなくなってる。

もう少し詳しく教えてくれないものか。『広辞苑』第六版を引いてみた。

湯を沸かすのに用いる容器。また、湯を沸かすための装置。

 イエイっ! 「金属製」という言葉がなくなっている。

ところでAmazonで「湯沸し」をチェックするとこんな感じだ。

カンサイ 1.0L電気湯沸しケトル KK-710(W) ホワイト

カンサイ 1.0L電気湯沸しケトル KK-710(W) ホワイト

改めて考えてみよう。「瞬間湯沸し器」ってのは、何のことだっけね?