落語に「天災」という噺がある。もちろんわざわざ落語を出さなくても、「寺田寅彦」と言えばみんな「天災」を思い出したりする。
科学と科学者のはなし―寺田寅彦エッセイ集 (岩波少年文庫 (510))
- 作者: 寺田寅彦,池内了
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2000/06/16
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で、「天災」をふと『早引き 類語連想辞典』第二版でチェックしてみた。
自然災害。異変。事変。地異。地変。天変。反対語:人災
他は良いとして「事変」? お恥ずかしながら「それは違うんじゃないか」と思ってしまった。
事変と言えば、、、
1) 非常の出来事。〔狭義では、警察力で静め得ない騒乱を指す〕「不足の―」 2) 宣戦布告無しでする、戦争行為。
こんなような意味なんじゃないのか。ちなみに上は『新明解』第七版。
- 作者: 西原理恵子,佐藤優
- 出版社/メーカー: 新潮社
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この感覚でいうと「天災」とはちょっと違うように思える。まあ「非常の出来事」は「天災」をも指すのだとは言えるだろうけれども。
と、もやもやすると『大辞泉』第二版に「お前の勝手な思い込みだ」と言われた。第一義が次の通り。
天変地異や突発的な騒動などの、非常の出来事。変事。
なるほど。やはり「非常の出来事」に「天変地異」なんかを含むらしい。『広辞苑』第六版でもあっさりと「天災その他の変事」となっている。
そっか。それでも自然災害を指して「事変」というのをあまり聞いた記憶がない。注意して事例を探して見よう。
と、思ってGoogleったら「防災科学研究所」にあっさりと「予測が困難であり強大な力をもつ自然の事変」という表現があった。まったくの不勉強であったんだなあ。
- 作者: 野元菊雄,米谷春彦
- 出版社/メーカー: ぎょうせい
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