いや、それほど大げさでも高尚でもないんだけれども。
「同衾」(どうきん)という言葉がある。調べたことはない。まあ何かの本に出てきたんだろうな。「男の子」だった時代から意味は知っていた。
でも「衾」ってなんなんだろうね。調べてみた。まあ、あの(?)『新明解』第七版も含めてみな同じような記述だ。「明鏡」から引いておこう。
一つの夜具で一緒に寝ること。特に、一緒に寝て肉体関係をもつこと。ともね。
いくつか辞書を見て安心した。たとえ調べていたところで「衾」の字の意味にはなかなか出会わないようにできているようだから。「同衾」が「肉体関係」を言うにしても、「なぜ」なのかを知らないのも恥じゃない(「衾 」が説明されていないんだから)。
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「同衾」の意味を知るには、『日本大百科全書』で「蒲団」ないし「布団」の意味を調べる必要がある(いや、他にもあるだろうけれど)。
寝具の一種。近世において、木綿綿(もめんわた)の普及により、夜着とともに用いられるようになった。もともと衾(ふすま)といわれていたものである。
ああ、そうだよ。あたりまえだよ。「同衾」ってのは、同じ布団に入ることに決まってる。
危うく「同衾」の本当の意味を知らずに一生を終えるところだった。まあ、言葉なんざ知らなくてもたいした影響もないかもしれないけれど。
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