「とどのつまり」。いきなりだけど『広辞苑』第六版をみてみる。
途中にいろいろあったが、つまるところ。結局。とど。▷多く、結果が思わしくない場合に使う。
そう。「つまり」は何かを「説明」する「つまり」ではなく「詰まり」なんだろうな。例文は『プログレッシブ和英中辞典』から引いてみよう。
とどのつまり彼は破産を免れなかった
After all he could not escape bankruptcy.
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この例文にも人生の厳しさを感じてしまうが、語源を見るともっと厳しい人生を感じてしまう。
語源については『明鏡』から該当部分を引いてみる。
ボラがオボコ・スバシリ・イナなどと名称を変えて成長し、最後にはトドとなることからという。
これだけでは説明不足かもしれない。「ボラ」をみてみよう。「ボラ」ってのは、「カラスミ」のとれる魚のことだ。語釈部分でなく、本稿に関連する注釈の部分を引く。出典は同じく『明鏡』。
出世魚の一つで、成長とともにハク・オボコ(スバシリ)・イナ・ボラ・トドなどと呼称が変わる。
情報は整理していただけただろうか。うるさいかもしれないけれど、こちらでも整理してみる。
頑張って、24時間働いて、出世しても、最後には「とどのつまり」扱いされるということだ。
可哀相なトドである。
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ところで「からすみ」についても近々記事にしようと思う。