「膝栗毛」。これもまず思い出すのは『東海道中膝栗毛』の固有名詞だろうけれど、実は一般名詞。なかなか笑えるというか、かわいい語釈があるので記録しておこう。
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まずは笑うところのない『明鏡』を見てみる。
徒歩で旅行すること。
「膝」ってのは、まあ「脚」のことであるようだ。そして「栗毛」は「馬」のこと。馬を使わずに、自力で旅するってわけだ。
『日本国語大辞典』はちょっとおかしい。
馬やかごなどの乗り物に乗らないで、徒歩で旅行すること。
いまどき、「馬やかご」で旅行する人はいないよなあ。でもまあそういうことを言えば、徒歩で旅行することも少ないのか。
「どーせ徒歩でも旅行しねえんだから、歴史感覚を示すために馬とか籠を示しておくんだよ!」ということかもしれない。違うと思うけど。
で、『大辞泉』第二版はすごくおかしい。
膝を栗毛の馬の代わりにして旅をすること。
まあこのあとに「徒歩で旅行すること」とも書いてある。でも「膝を栗毛の馬の代わりに」というのを語釈として載せるのは格好良いなあ。
他をいろいろ確認してみる気力も失せる破壊力。
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でも、実はちょっと他の辞書もみてみた。『新明解』第七版は「テクシー」にリンクを張っている。今どき「テクシー」はまだ通じるだろうか。
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