テレビで「箒」の話が出てきた。「箒」と言えば落語なんかにもよく出てくるアイテムだけど…そういえば語源がわからない。
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実はとっても簡単な話だった。『日本国語大辞典』で「ほうき」をみると「『ははき(箒)』の変化した語」であるとある。
「ははき」の前に「ほうき」の語釈も引いておく(出典略)。
(1)ごみ・ほこりなどをはき寄せ掃除する道具。羽箒、棕櫚箒、草箒、竹箒などの種類がある。
(2)(─する)遊里で、次々に別の芸娼妓に関係すること。手当たり次第に女と関係すること。また、その男。浮気者。
(3)紋所の名。(1)をかたどった図柄のもの。
(4)筆をいう、盗人仲間の隠語。〔日本隠語集{1892}〕
う~ん。1番目以外、全く知らなかったな。「盗人」は「筆」までを隠語で呼ぶのだな。何か、「フデ」が憚られる理由があるんだろうか。
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そんなわけで「ははき」。同じく『日本国語大辞典』より。なかなか興味深いものが多いけれど、出典略。
(「羽掃き」の意で、古く鳥の羽毛を用いたところからという。「はわき」の時代も)
(1)ほうき。
(2)植物「ほうきぎ(箒木)」に同じ。
「箒木」ってのは「畑のキャビア」である「とんぶり」のなる植物のこと。枯れた草は箒にする。「する」と書いたけど、もしかして昔は各家庭で箒を作ったりしたんだろうか?
Wikipediaによると、室町時代に「箒売り」が登場するのだそうだ。すると昔から自家製箒というのはあまりなかったのかな(竹ぼうきくらいはあっただろうけれど)。
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ちなみに素材や用途別については『世界大百科事典』が詳しい。
素材により,わらの芯の藁芯箒,シュロ皮の棕櫚箒,モロコシの蜀黍箒,ホウキグサの草箒,竹箒,羽箒などがあり,用途により座敷箒,庭箒,手箒などがある。
「モロコシ」は正確には「箒モロコシ」というようだ。稲のような形状をしている。実の部分はどう使うのかと思ったら、脱穀機で弾き飛ばして捨ててしまうらしい(テレビでやっていた)。
ところでAmazonでは足踏み脱穀機も売ってるんだな。
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一時期流行した映画のおかげで「箒ブーム」が来るかと思ったけど、それはそうでもなかったようだ。
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ところで、全く関係ない話をひとつ。
Amazonと言えば、今朝翻訳記事を掲載した「電子本」安価提供サービスがとても話題になっている。「自炊」(断裁してスキャナで読み込んでPDF化すること)なんてことをしなくてよくなるんだなあ。
出版社にとってのメリットはどれほどのものだろうか。 / “Amazon、紙版書籍購入者に対して無料(ないし安価)での電子本提供プログラムを開始予定 | TechCrunch Japan” http://t.co/Zfn8VPxwmx
— maeda hiroaki (@torisan3500) September 3, 2013