日経新聞にイチジクについてのエッセイがあった。
イチジク … 実がなってから1カ月で熟すことからその名がついたという説もある。 via #日経新聞 pic.twitter.com/1Uh9yw39k9
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2014, 9月 6
どうやら「1ヵ月で熟すから」は眉唾ものかな?
『広辞苑』には次のような記述もある。
(中世ペルシア語anjirの中国での音訳語「映日果(インジークォ)」がさらに転音したもの)
と、思ったが『日本大百科全書』には次の記述もある。よくわからないな。
名の由来は『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』に「俗に唐柿(からがき)という。一月にして熟すゆえに一熟(いちじゅく)と名づく」によるという。
ところで『日本国語大辞典』などでは、イチジクの形を「倒卵形」としている。恥ずかしながら「倒卵形」という言葉自体を聞いた記憶がないけれど、やはり細い方が下になっていると「倒卵形」なのだろう。
しかし、だ。なぜイチヂクは「倒卵形」なのだろう。「卵形」でも良いんじゃないのか。実が必ず「倒卵」スタイルでなるわけでもないように思うしなあ。
ちなみにこの「倒卵形」、かなり多くの辞書で立項されている(『三省堂国語辞典』にはないようだ)。『岩波国語辞典』は「卵をさかさまにしたような形」と、そのまんまな語釈を載せている。
ちょっと気になるのは『新明解』だ。
とうらんけい【倒卵形】
ニワトリの卵のとがった方を下にした形。
「ニワトリ」を入れるのは、わかりやすくしようとしてのことなんだろうな。もちろんうずら卵でもOKのはず。「ニワトリなどの」とした方がわかりやすくはなかったか。
さすが歴史ある果物で、謎をたくさん含んでいる存在だ。
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