岩波国語辞典で「けしょう(化生)」という言葉をみつけた。
けしょう【化生】
〔仏〕母体や卵からでなく、忽然と生ずること。四生(=胎生、卵生、湿生、化生)の一つ(以下略)
「忽然と生ずる」は格好良すぎるな。
ただ、まあ現代社会に生きるぼくたちとしてはいろいろと気になる。
生物が生じる4パターンってのはなんだ? 『日本国語大辞典』をみる。
ししょう【四生】
〔名〕仏語。生物をその生まれ方から四種に分類したもの。胎生(母胎から生まれる人や獣など)・卵生(卵から生まれる鳥類 など)・湿生(湿気から生まれる虫類など)・化生(他によって生まれるのでなく、みずからの業力によって忽然と生ずる、天・地獄・中有などの衆生)の四種 の生まれ方。しせい。
虫ってのは湿気から生まれるものなのか? パスツールのことはしかとかよ、って感じ。
まあともかく「湿生」を見てみるよ。
しっしょう【湿生】
〔名〕仏語。四生(ししょう)の一つ。湿気によって生まれること。また、そのもの。蚊、魚、亀、蛙など。
具体例が挙がってるな。
「蚊」はまあそんな感じがするかな。でも「亀」もそうか? 浜辺で涙するお母さん亀の立場はどうなってるんだ?
まあ、仏教のことがよくわからないので「四生」もよくわからない。でもとりあえず「忽然と生ずる」は格好良かったな。
ちなみに「けしょう の 者(もの)」というと「ばけもの。へんげ。妖怪」という意味なんだそうだよ(『日本国語大辞典』)。
ともかく。「忽然」に出会えたのは良かった。