そういえば「メモ」って日本語でなんて言うんだったっけな、と思った。出会った言葉は「手控える」だった。
『三省堂国語辞典』の電子版を載せておこう。
ちなみに『三省堂国語辞典』の語釈掲載順は「現代語として広く使われている意味、特に基本的なものを先にしるす」ことになっている。
ぼくは「やめておく」とか「控えめにする」の意味で「手控える」を使ったことはあるけれど、「メモをとる」の意味で「手控える」を使ったことはない。
ちなみに『新明解』もやはり「手控える」で「メモをとる」を第一義としている。
てびかえる【手控える】(他下一)
(1)メモを取る。
(2)全部使わないで、一部を温存する。
(3)なるべく少なめにとどめる。
ぼくの常識が非常識であったのかもなあとも思う。その可能性は強いけれど、ただし『岩波国語辞典』や『広辞苑』では、ぼくの感覚に沿う順で語釈を並べている。
『岩波国語辞典』を引いておこう。
てびかえる【手控える】〘下一他〙
(1)行動を控えめにする。
(2)心おぼえに書きとめておく。
もちろん『岩波国語辞典』も並び順は「現代語でよく使われる順」としている。岩波をみてちょっと安心したな。
まあとりあえず。「手控える」の語釈順はともかくとして「メモ」の日本語は「手控え」だ。
ハーフアセンチュリー生きてきたけれど、「メモ」の意味で「手控え」を使ったことがなかった。ちょっと恥ずべきことなのかもしれない。