気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

トウキビとキビとサトウキビ

ぼくは奄美大島生まれ。奄美大島のうちの部落あたりは、そこらじゅうに「サトウキビ」がある。大島弁では確か、サトウキビを「キビ」と言ったりもする。

沖縄県産 さとうきび 食用 3パックセット

沖縄県産 さとうきび 食用 3パックセット

 

そんなぼくは、昔から「トウキビ」と言われると「サトウキビ」を思い浮かべてしまう。

しかし、もちろん「トウキビ」は「トウモロコシ」のこと。いつも「トウキビ」と言われると「サトウキビ」を思い浮かべ、「いや、そうじゃなかったはずだ」と考えてトウモロコシを思い起こすという苦労をしている^^。

そんな苦労をするわりに。なぜトウモロコシをトウキビと呼ぶのかについて考えたことがなかった(情けない)。

でも国語辞典(『新明解』)をみても、「なぜトウキビと呼ぶのか」については書かれていない。

とうきび【唐黍】
モロコシ・トウモロコシの異称。

岩波国語辞典も似たようなもの。「なんでトウモロコシがトウキビになるのか」を説明する辞書は少ない様子。

あるいはあまりに「常識的」なので、誰も説明してくれないのかもしれない。でもぼくは、ようやくトウキビ=トウモロコシである理由を理解した。

トウモロコシの実が「キビ」の実に似ているから「唐(からやってきた)キビ」と呼ぶのだ!

知ってるのがあたりまえ? 知らないやつは変態? もしかすると、すごく常識的な話なのかもしれない。でもぼくは、昔からの疑問がようやく解決して大満足だ(^^)。