ぼくは奄美大島生まれ。奄美大島のうちの部落あたりは、そこらじゅうに「サトウキビ」がある。大島弁では確か、サトウキビを「キビ」と言ったりもする。
そんなぼくは、昔から「トウキビ」と言われると「サトウキビ」を思い浮かべてしまう。
しかし、もちろん「トウキビ」は「トウモロコシ」のこと。いつも「トウキビ」と言われると「サトウキビ」を思い浮かべ、「いや、そうじゃなかったはずだ」と考えてトウモロコシを思い起こすという苦労をしている^^。
そんな苦労をするわりに。なぜトウモロコシをトウキビと呼ぶのかについて考えたことがなかった(情けない)。
でも国語辞典(『新明解』)をみても、「なぜトウキビと呼ぶのか」については書かれていない。
とうきび【唐黍】
モロコシ・トウモロコシの異称。
岩波国語辞典も似たようなもの。「なんでトウモロコシがトウキビになるのか」を説明する辞書は少ない様子。
あるいはあまりに「常識的」なので、誰も説明してくれないのかもしれない。でもぼくは、ようやくトウキビ=トウモロコシである理由を理解した。
トウモロコシが入ってきたとき、それが小さく黄色い黍(きび)の実に似ていたことから「唐黍」(とうきび)と呼んだ。 #漢字
— maeda hiroaki (@torisan3500) 2018年4月23日
via 『部首のはなし 2』(阿辻哲次)
トウモロコシの実が「キビ」の実に似ているから「唐(からやってきた)キビ」と呼ぶのだ!
知ってるのがあたりまえ? 知らないやつは変態? もしかすると、すごく常識的な話なのかもしれない。でもぼくは、昔からの疑問がようやく解決して大満足だ(^^)。
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