気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

Do You Know 「匙」?

例解小学短歌・俳句辞典』ってのを読んでいた。すると「匙とはスプーンのこと」なんていう注釈を見つけた。

「夏氷」に注釈が入るのは、まあ普通のことに思える。でも(ぼくの年代にとって)「匙」は「スプーンのことですよ」という注釈が入るのはちょっと驚きだ。

今の子供たちは「匙」という言葉を知らなかったりするのかなあ? 大さじ・小さじという言葉があるので、知らないってことはなさそうに思うけど…

三省堂 例解小学短歌・俳句辞典 ワイド版

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そんなことを思いつつ、「わかりやすさ」がウリの『三省堂国語辞典』で「匙」をみてみた。

さじ〔匙〕
(名)〔(茶さじ)〕から〕
液体や粉をすくい取る道具。

ふむ。確かによくわかんないかもしれないな。語釈も難しいし、語誌の「茶さじから」ってのも、ほとんど意味がわからない^^。「匙」に注釈がはいるのも「ふつう」のことなのかな。

ところで。小学生くらいに「炬燵」を知っているかと尋ねると、「おばあちゃんのうちで見たことはある」と言われて驚くことがある(もう慣れたけど)。ぼくの子供時代、おばあちゃんのうちには「火鉢」があったものだがなあ^^。

時代は変わっているのだ。

そういえば。スプーンの仲間(?)である「フォーク」。あいつは日本語でなんていうんだ?

わからないので『日本国語大辞典』で「フォーク」を引いてみた。

フォーク
({英}fork )《ホーク・ボーク・フォク》

洋食で食物を刺して口に運ぶ用具。肉用、魚用、デザート用などの別がある。肉さし。肉叉。

「肉さし」とか「肉叉」とかいうらしいよ。そんな言葉使ったことがないけれど、たしかに辞書をみると載っている。たとえば『広辞苑』の「肉さし」はこんな感じ。

にくさし〔肉刺・肉叉〕(江戸後期から明治期にかけての語)フォーク。

「肉叉なんていうと、なんだかルントーとチャーをとりにいく話みたいだな」なんて思いつつ、「江戸後期から」って言葉も気になる。(たぶん)その頃に「フォーク」が入ってきたんだろうな。やっぱり天皇家とか将軍家にまず入ってきたんだろうか。

『食器の歴史』なんて本があれば、たぶん面白いんだろう。ぼくに読みこなせるかどうかはわからないけれど。

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