気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

職業に貴賤はあるっ!

職業に貴賤はあるんだと、『広辞苑』が言ってるよ。たとえば「馬子にも衣装」を引いてみるといい。

馬子にも衣装
誰でも外面を飾れば立派に見える。

ここでいう「誰でも」は、もちろん「馬子」を指しているね。

「誰でも」の例として「馬子」をあげるのはすなわち、「馬子」は「社会的底辺」であるということを言っているわけだ。

念の為、やはり『広辞苑』で「馬子」を見ておく。

まご【まご】
馬をひいて人や荷物を運ぶことを業とする人。うまおい。うまかた。

ちなみに『日本国語大辞典』の「馬子」も、かなり刺激的だ。

ま‐ご 【馬子】
駄馬を引いて人や荷物を運ぶのを業とする人。馬方。
「馬子」なる職業がひくのは、もはや「馬」ですらなく「駄馬」だ。やはりここでも、職業に貴賤はあると言ってるみたいだよなあ。
ま、「職業の貴賤」を前提として「学問のすすめ」なんかも書かれたんだろうしな。
未来ある若者には「貴」なる人生を歩んでほしいものだなあ。
学問のすすめ

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