中学数学なんて、いわれたことをやればだいたいOKになるはず。だけど8割5分くらいが「関数」で挫折していくね(言われたことをしないから)。y=ax+bのaとxの概念の違いが理解できないことが原因のひとつのようだ。
で、高校に入ると、「関数」とか「微分」とかを乗り切っても、「行列」で数学を諦める人が出てくるね。
上の本のように「線形」とか言われても、どこが「線」の形なのかよくわからないしね。授業を一度サボると、何が何やらわからなくなる。
そんな人はきっといっさい見たくないだろう「旗行列」という言葉が国語辞典にある。
たぶん。「規則」に基づく行列ではなく、何らかの指標により操作される行列なのだろう。その指標を「旗」と呼ぶに違いない。
と、実は、「旗行列」はそんな意味じゃない。
はたぎょうれつ【旗行列】
〔おおぜいの人が祝意を表すため〕小旗を振って市街を行進すること(行列)。
わははっ! 「行列」と言われてついびびるけど、この行列はふつうの行列なのだった。そういえばぼくも、杵築小学校時代、天皇陛下の行幸に際してキンコウ(漢字を忘れた^^)橋の上から日の丸の小旗を振ったことがあるな。
しかしなんだ。こういう「普通の」行列を見ても「あ、行列はムリっ!」と思わせる数学教育はなんとかしなくちゃな(^^)。
くっだらねえ英会話とか、つかえもしないプログラミング教育なんかをやってる場合じゃないよねえ。
せめて高校生の半数くらいが「行列」を理解するようになれば、世の中はちょっとだけよくなるんじゃないかなんてぼくは思ってる^^。根拠はないけどね。
閑話休題。ぼくが高校1年のときにアメリカの(まだ日本にはなかった)ディズニーランドにいった(2ヶ月のホームステイだ)。喉がかわいてウォータークーラーに並んでいた。そのときに他の人からかけられたセリフが「Are you queuing ?」(あなたは行列に参加してますか? ; あなたは並んでいるんですか?)だった。
「おおっ、queueってのはこうやって使うのか!」と感じ入った。queueの意味は知っていたけど、用例を全く見ていなかったんだな。それはそれでまあ面白かったけどね。
もちろん数学の「行列」はqueueじゃない。「ネオ」の出てくるほうだ。
関数がわからない人はどうしようもなく、行列がわからないとスタート地点に立てない。数学ってそんな感じだと勝手に思ってるんだけどね。関数、行列については指導者のせいもあって、あまりに多くの人が挫折していく。
「プログラミング」なんかよりよっぽど大切な内容なんだけど…。難しい風のことを言わずに賛意を集める方法ではあるんだろうなあ。何の役にも立たないだろうけどね(^^)。
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