気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「てにてに」は「もふもふ」の仲間?

多くの国語辞典が「てにてに」を立項している。これはなんか擬態語なんだろうか? たとえば「もふもふ」みたいな?

てにてに」する動物はなんだろうなあ、とつい考えたくなるけれど、残念ながら「てにてに」は「もふもふ」の仲間じゃなかった。

てにてに【手に手に】
めいめいの手に。

ちなみに上は『新明解』だ。「てにてに」は「手に手に」。意味はわかったよ。自分でも使ったことがあるよ。でも、この「手に手に」を立項する必要があるのか。むしろ「手に手に」の意味がわからない人がみたときに、余計混乱するんじゃないのか。

こんな言葉を載せるのは、洒落っ気に富む『新明解』だけなのかなあと思った。だけどほとんどの国語辞典が載せているみたいだね。

たとえば『広辞苑』。

てにてに【手に手に】
(1)おのおのがその手に。
(2)各自。めいめい。てんでに。

う〜む。「手に手に」の意味を知っているぼくは、この語釈をみて「ふーん」と思いはするけどね。でも「手に手に」を調べようとする人の役に立つか疑問だなあ。

「わかりやすさ」で勝負しようとする『三省堂国語辞典』の定義も不親切だなあ。

てにてに【手に手に】
めいめいの手に。

わからねえなあ。なぜこんな語釈をするために、立項する必要があるのか。

想像するに。とある国語辞典が「手に手に」を載せてしまったんだな。それで他の国語辞典も載せざるをえなくなった。で、いつしか「載せること」に意義があるようになり、利用者に「説明する」ことは二の次にされたんじゃないのか。

そんなわきゃないんだろうけど。でも辞書の「手に手に」が何かの役に立つようには思えないんだよなあ…。


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