気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「生産年齢」は新しい言葉?

不勉強にして、「生産年齢」という言葉を知ったのは、少子高齢化が問題になって以降だ。果たして昔からあった言葉なのかどうか。

日本国語大辞典』を見てみた。

せいさん‐ねんれい 【生産年齢】
生産活動に従事できる年齢。ふつう満一五歳以上六五歳未満をいう。

ふつうに定義しているな。第二版(現行版)のみならず、第一版にも載っている。15歳以上65歳未満が通説なんだな。

昔からふつうに使っていた言葉なのかなあと、『広辞苑』の第六版(現行七版)をみてもやはり載っている。

ぼくが不勉強なだけなのかなあ。悔しいので『広辞苑』第三版をみてみた。するとようやく載っていない辞書に出会うことができた。

とりあえず「矛盾」や「朝令暮改」ほどにメジャーな言葉ではないみたいだな。

もう少し小さな辞書ではどうだろうか。

『新明解』は現行版にも載っていないので、時代の流れを確認することができないな…。

三省堂国語辞典』はどうだろう? とりあえず第七版(現行版)には載っている。これで第六版になければ「わりと新しい言葉」と定義して良いんじゃないかと思うんだけど…。

と、みてみると第六版にはないね。やはり、それほど昔から市民権を得ていた言葉ではないんじゃないのかな。

# 「ちげーよ」のご意見があれば、ぜひご教示いただきたくm(..)m

それはともかく。『三省堂国語辞典』(第七版)の「生産年齢」には、高齢者に対する、ないしきたるべき老年化社会に対する忖度があるみたいだね。「生産年齢」といいつつ、具体的な年齢を記していない。

せいさんねんれい【生産年齢】
労働力の中心となる年齢。

「中心となる」だから、べつに年齢を言っちゃっても良さそうだけどね。新聞でも普通に使っているんだし。


少子高齢化 2030年は人手不足は現在の5倍以上(18/10/24)

時計じかけのオレンジ (字幕版)