気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

金平糖

金平糖はあまり好きじゃない。何度か食べたことはあるけれど、もう一生食わなくても平気。

ただ、あの形にはいろんな「ナゾ」があるらしく、「興味ない」と言ってしまうのは、ちょっと恥ずかしい気もする。

その「金平糖」を『広辞苑』で引く。

コンペイトー【confeito ポルトガル
(「金米糖」「金平糖」と当てる)菓子の名。氷砂糖を水に溶かして煮詰め小麦粉を加えたものに、炒った芥子や胡麻などを種に入れ、かきまわしながら加熱して製する。周囲に細かいいぼ状の突起がある。

「コンペイトー」は「confeito」らしいね。ポルトガルにも「金平糖」みたいなのがあって、それを「confeito」というのか?

『世界大百科事典』をみてみた。

 

金平糖
金米糖,金餅糖,糖花などとも書く。室町末期に伝えられた南蛮菓子の一種で,ポルトガル語のコンフェイトconfeito(砂糖菓子)から出た語。1569年(永禄12)4月ルイス・フロイス織田信長に謁したさいの贈物の中にその名が見える。井原西鶴の《日本永代蔵》(1688)には,近年世間に広まって値段もやすくなったといい,製法をくふうして身代を築いた長崎の町人の話が書かれている。それによると,ゴマを砂糖液で煮たものを乾燥し,それをなべでいると,あたたまるにしたがってゴマから砂糖が吹き出し金平糖になったとしている。幕末期の《守貞漫稿》には,ケシの実をしんに用い,これを熱しながら砂糖に小麦粉,葛粉(くずこ)を加えて練ったものをかけていくと記され,文政以来江戸にも作る店ができたとされている。現在でもケシの実を用い,回転なべで加熱しながら,2昼夜ほどかけて砂糖液をかけていく。24本程度の角の出たものが良品とされ,茶席でも用いられる。

ははあ。「confeito」は「金平糖」でなく、「砂糖菓子」全般のことなのかな。

長く引用しちゃったけど、勉強になることばかりでどこも削れないな(^^)。「24本程度の角の出たものが良品」なんてのも素敵すぎる。

だけど、「茶席」に「金平糖」があるようにも思えないんだけどな。「昔のハイカラ」に思いをいたしながら味わうのかな。

興味深い。ま、いらないんだけどね^^。

そういえば「金平糖の踊り」の「金平糖」は、「金平糖」じゃないよねえ…。タイトルがあまりにメジャーになりすぎて、曲を聴くと「金平糖」をつい想像してしまうけれども。


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