小学生用のとある問題集に「練成問題」というのがあった。それを解き進める小学生いわく「私、ねりせい問題嫌い!。難しいもん!」。
それを聞いて「ねりせい」とか読んでるようじゃあなあ、、、なんて思ったものだった。
でも。辞書をみてちょっと驚いたよ。たとえば『岩波国語辞典』第8版。
れんせい【錬成・練成】
りっぱな心身にしようと、ねりきたえること。錬磨育成。
ぼくは「ねりきたえる」という言葉を知らない。でも「練成」が「ねりきたえる」という意味なのであれば、「練成」に「ねりせい」という読み方があっても良さそうじゃん(残念ながら、「ねりせい」という言葉は手持ちの辞書にはないようだけど)。
ちなみに『新明解』には「ねりきたえる」という語釈はない。でも天下の『日本国語大辞典』には「ねりきたえる」ことだとあるね。
れん‐せい 【錬成・練成】
ねりきたえて立派にすること。心身を訓練すること。
「練成」を「ねりせい」と読んだ小学生。「ねりきたえる」という言葉を知らないぼくより、正しい日本語感覚を持っていたのかもしれないな。言葉ってのは難しいもんだ。