気になる言葉 on 国語辞典

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「オブラートに包む」

ふと思ったんだけど、「オブラートに包む」という表現はまだ生きているんだろうか?

ぼくの中学生時代までは「一般的」な言葉だったように記憶する。ただ、高校・大学・社会人時代、この言葉をあまり聞いた記憶がないように感じる。

「オブラート」とは、以下のようなもの。

オブラート

〔名〕({ドイツ}Oblate )
(1)でんぷん質にゼラチンを混ぜて作った透明の薄片。飲みにくい粉末の薬を包んだりキャラメルを包むのに用いる。古く用いられたせんべい状の硬質オブラートは現在はほとんど用いない。

(2)比喩的に、刺激などをやわらげるためのもの。

中学時代。(2)の用法での「オブラート」がすごくはやっていたように思う。曖昧/微妙表現を指して「オブラートに包む」と表現されていたなあ。

だけど大学を卒業してからこの方、「オブラートに包む」ないし「オブラート」の言葉を聞いたことがないような気がするな。

もしかすると「オブラート」は、「微妙」という言葉にとって変わられたのかもしれない。

国語表現の変遷(?)を実感する時代に立ち会っているのかもしれないな。たぶん、だけど。20歳未満の人で「オブラートに包む」という表現を使った事がある人はいないんじゃなかろうか。

そしてまたたぶんだけど、50歳以上の人では47%くらいが「オブラートに包む」を使ったことがあるんじゃないのかな。

想像ばかりで恐縮だけど。国語表現ってのは、すごい勢いで新陳代謝(?)していくね。


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