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新明解の「同情」は限定的すぎないか?

最新の8版がどこかにいって見当たらないので、今、手元において眺めているのは第7版。この版の「同情」は以下の通り(3版ではもっとシンプルにまとめている)。

同情
差し迫って困っている相手の苦しみ・悩みを、相手の立場に立って理解し、そのうちによい運が巡ってくることもあるのだからあまり悲観的にならないようにという気持をいだく(言動に表す)こと。

これ、ちょっと狙いすぎでしょ?

同情は、「相手の立場」に立たなくてもできるし、同情したからといって、常に「そのうちよい運が巡ってくる」ことを期待するわけでもない。また、「悲観的」にならざるを得ない境遇に同情することだってあるよね。

思い半ばで死ぬべき運命にある人に同情したからと言って、「そのうちよい運が巡ってくる」なんて思ってるわけじゃない。

上の語釈は、「わかりやすくしよう」という意図ではないように感じる。「こっちの方が面白くない?」なんていう自己満足を感じてしまうのだ。

話題になった新明解第三版なんか、確かに面白い語釈もあった。でも、話題になったせいで、さらに「狙う」ことが増えたんじゃないのかな。

今のぼくは、滅多に新明解をひかなくなってしまっている。

ところで、下の動画は話題になったよね。ぼくは今回、初めて見た(^^)。


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