気になる言葉 on 国語辞典

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「セロ」と「チェロ」

セロ」と「チェロ」って同じものなんだよ〜って話じゃない。英語ではどっちに聞こえるかね、ってな話でもない(たいていは「チェロ」と発音する)。

ちなみに、たいていの国語辞典では「セロ」を引くと「チェロ」への空項目になってるんじゃないのかな。

ところが。

なんと日本国語大辞典は「セロ」も「チェロ」も両方、普通に立項しているよ。

まず、セロ。

セロ
({英}cello )
バイオリン属弦楽器の一つ。チェロ。

んでもって、チェロ。

チェロ
({英}cello )
バイオリン属擦弦楽器の一つ。バイオリンよりややおくれて一六世紀前半にはじめて作られ、一七世紀のイタリアに発達。独奏楽器および管弦楽室内楽のパートとして花形楽器の一つとなった。バイオリンに比し全長は約一二〇センチメートルで二倍、音高は一オクターブと五度低い。奏者は椅子にかけ、脚棒(エンドピン)を床に立てて弓を水平に運動させて弾く。セロ。ビオロンチェロ。ビオロンセロ。

場合によって、同義異音語を両方立項するよ、ってなルールがあったっけ? なんかありそうな気もするけどよくわからない。

 ちなみにさだまさしファンや、宮沢賢治好きは、当然「セロ」と発音するだろう(^^)。

尚、ニッポニカの「チェロ」はかなり素敵だよ。一部、ひいておこう。

構造は他のバイオリン族とほぼ同じであるが、長さはバイオリンの約2倍、厚さは約3倍ある。下部に支えのためのエンド・ピン(19世紀末に考案)をもつ。弦は従来ガットやガットに銅線を巻いたものを用いていたが、近年ではスチール製のものが普及している。

 奏者は椅子 (いす) に腰掛け、エンド・ピンと両足、みぞおちで楽器を支え、弓を水平に動かして弦をこする。音域はC2からE6で、第1弦(最高音弦)からA3―D3―G2―C2に調弦する。運指は楽器の大きさの関係で、半音が比較的容易にとれ、また親指も使えるため、バイオリンでは不可能な音型や高いポジションが可能である。また弦が長く、張力も大きいので、ピッチカートやハーモニクスの余韻が長く、ポルタメントも効果的となっている。

運指は楽器の大きさの関係で、半音が比較的容易にとれ、また親指も使える」とかさ。「そりゃそう」なんだけど「お、そうだね!」と言いたくなったりするよ。

ところで下には載せないけど、チェロ曲にはかなり「ロック」だったり「パンク」だったりするものもある。出会えばきっと感動するよ。


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