気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「耳かき」とは行為にあらず

辞書をぱらぱらとめくりつつ、「耳かき」に出会ってちょっと驚いた。

眺めていたのは新明解。

耳かき
耳あかを取る、さじ型の小さな道具。

定義はこれだけだ。

さて。みなさんはこの語釈に納得だろうか? ぼくは「えっ!?」と思ってしまった。ぼくは耳をかく動作(耳掃除)のことも「耳かき」と呼ぶのだと思っていたからだ。

白黒つけようと、日本国語大辞典を見る。

みみ‐かき 【耳掻】
耳の穴の中を掻いたり、耳あかを取り出したりするのに用いる小さい杓子形の具。みみくじり。みみくじりぼう。耳ほり。

やはり語釈は、耳かきに使う道具についてのみ触れている。

世の中の人は、耳掃除をすることを「耳かきをする」とか言わないんだろうか? ぼくは言っていたな。まあ、人前で「あ〜、耳かきしたい」とか言った経験はないけれど。

三省堂国語辞典の第七版(しばらく前から言っているけれど、第八版は行方不明だ^^)でも、耳かきとは「耳の穴をかいてあかをとる道具」とある。

全国のお母様。子どもに向かって「さあ、耳かきしようね〜」とか言わないんでしょうか。もしかして我が家だけの特殊事例だったんだろうか。

これからしばらく。ぼくは出会う人に「耳掃除のこと、耳かきって言わない?」と聞きまくることになる。聞かれてうざく思った方、申し訳ない(^^)。


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