気になる言葉 on 国語辞典

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「他動」は能動態なのか受動態なのか?

他動する」なんて言葉は使ったことがないから、どうでもいいといえば、どうでもいい^^。ただ「他動」なる言葉があるとなると、ちょっとチェックしてみたい。大辞泉の語釈は次のような感じだ。

た‐どう【他動】

1 他に働きかけること。また、他から働きかけられること。
「偶然と―とで成し遂げられ」〈里見弴・安城家の兄弟〉

2 「他動詞」の略。

(2)の意味はどうでも良い。問題は(1)の意味。「他動」とは「他に働きかける」(能動態)か「他から働きかけられる」(受動態)ことなのだそうだ。能動態なのか、受動態なのかよくわかんないね。里見弴の例文では、受身の意味で使っているようだけど。

他動」は、小型国語辞典にも掲載されている(岩波国語辞典にはないが、新明解にはある)んだけど、どうも使い方が難しい。

すこし話を単純化してくれているのは広辞苑だ。

他動
他から働きかけること。

すなわち、広辞苑によれば、「他動」とは「受身」で用いる言葉であるわけだ。まあ、日国には「他からはたらきかけること。または、他にはたらきかけること。」という両方の意味が掲載されている。でも広辞苑の語釈や、大辞泉の例文を見る限り、「受身」で用いておけば問題なさそうだ。

能動態で用いる「他動」の例文にもちょっと興味はあるけどね。「他動 site:aozora.gr.jp」で検索してみると例文はたくさんあがってくる。そのうちに「他動」という語の使い方をもうすこし勉強してみようと思う。


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