気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「目の下」

目の下」という言葉があるそうだ。「目の下」と言われてすぐに思いつくのは「目の下のクマ」かな。おそらくは「目の下」とは、人の(女性の)加齢を揶揄したりする言葉なんじゃなかろうか? あるいは「鼻の下」の類義語なんだろうか?

そんな予想は完璧に外れた^^。

たとえば新明解七版。

めのした【目の下】
目から尾まで(の長さ)。(魚の大きさを測る基準とする)

なるほどな。でも「魚の大きさ」を示す以外に、なんか比喩的(?)な、人間らしい意味はないんだろうか?

そんなことを思って岩波国語辞典や広辞苑三省堂国語辞典などをあたってみたんだけど、いずれも「魚の大きさを測る基準」とするばかりだ。

もしかして、この「目の下」という言葉。最初から「魚」のために作られた言葉なんだろうか? でも「眼下」なんて言葉もある。もともとは、人に関連する用語として使われたのではないのか?

そう思いつつ日本国語大辞典を見るとありました!

め の 下(した)
(1)目のすぐ下の部分。「目の下に隈ができる」
(2)見おろすすぐ下。眼下。
(3)魚の大きさを測定する基準。目から尾の先までの長さ。

ちなみに日本国語大辞典は、古い語義から順に掲載する。つまり「めのした」はもともと、人間に用いる言葉だったんだな。

それにしても。小型辞典のほとんどが「魚の大きさの基準」としての語義しか載せていないのは不思議だな。もしかして、人間に用いる「目の下」と、魚に用いる「目の下」は、別々に生れた言葉なのかな。

手持ちの辞書をめくってみたところではよくわかならなかった。よくご存知の方からの親切を心待ちにしております(^^)。


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