「姑息」という言葉は、比較的よく使われる言葉と思う。ただ、意味を間違えて(意味を変化させて)利用されている場合が多いという調査結果が出た。
「姑息」は本来、しばらくの間、息をついて休むところから「一時しのぎ」という意味。「割愛する」は辞書で、愛着の気持ちを断ち切る仏教語に由来すると説明されている。 via 日経電子版
— maeda, h (@torisan3500) 2022年9月30日
「姑息」「割愛」の意味は? 本来と異なる使い方定着:日本経済新聞https://t.co/01PQF82rKa
国語辞典で(本来の)意味をみてみよう。大辞泉がいいかな。
こ‐そく【×姑息】
《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「―な手段をとる」「因循―」
[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であることから、「ひきょうなさま、正々堂々と取り組まないさま」の意で用いられることがある。
文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、「姑息な手段」を、「一時しのぎ」の意味で使う人が15.0パーセント、「ひきょうな」の意味で使う人が70.9パーセントという結果が出ている。
確かに、一般的に使われる「姑息」には「卑怯」というニュアンスがあるように思うね。
ぼくは「姑」の字が含まれるせいだと思うね(^^)。
大辞泉の語釈によれば「姑」は「しばらく」の意味だというけど、一般的に「姑」と言えば「嫁姑問題」の「姑」でしょ^^。
通説(?)では「姑=悪者」なので「姑息」にも、本来はなかった「悪者」イメージがついたんじゃないのか。
結構言えてるんじゃないかと思うんだけどな〜。
それはともかく。「姑」に「しばらく」の意味があることは知らなかったので、新選漢和辞典をみておく。
①〈しゅうとめ(しうとめ)〉夫または妻の母。
②おば。父の姉妹。
③夫の姉妹。
④女性の通称。
⑤〈しばらく〉ともかく。かりそめに。「姑且(こしょ)」
⑥虫の名。螻蛄(ろうこ)。
なるほど。本当に「しばらく」の意味があるらしい。
すると何かな。歌舞伎の「暫」は「姑」だったのかもしれないわけ? よくわかんないけどね。でも「姑」だったらきっと「古典」になり得なかったんじゃないのかな?