気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

「姑息」のニュアンスが悪くなったのは…

姑息」という言葉は、比較的よく使われる言葉と思う。ただ、意味を間違えて(意味を変化させて)利用されている場合が多いという調査結果が出た。

国語辞典で(本来の)意味をみてみよう。大辞泉がいいかな。

こ‐そく【×姑息】

《「姑」はしばらく、「息」は休むの意から》一時の間に合わせにすること。また、そのさま。一時のがれ。その場しのぎ。「―な手段をとる」「因循―」

[補説]近年、「その場だけの間に合わせ」であることから、「ひきょうなさま、正々堂々と取り組まないさま」の意で用いられることがある。
文化庁が発表した平成22年度「国語に関する世論調査」では、「姑息な手段」を、「一時しのぎ」の意味で使う人が15.0パーセント、「ひきょうな」の意味で使う人が70.9パーセントという結果が出ている。

確かに、一般的に使われる「姑息」には「卑怯」というニュアンスがあるように思うね。

ぼくは「」の字が含まれるせいだと思うね(^^)。

大辞泉の語釈によれば「」は「しばらく」の意味だというけど、一般的に「」と言えば「嫁姑問題」の「」でしょ^^。

通説(?)では「姑=悪者」なので「息」にも、本来はなかった「悪者」イメージがついたんじゃないのか。

結構言えてるんじゃないかと思うんだけどな〜。

それはともかく。「」に「しばらく」の意味があることは知らなかったので、新選漢和辞典をみておく。

①〈しゅうとめ(しうとめ)〉夫または妻の母。
②おば。父の姉妹。
③夫の姉妹。
④女性の通称。
⑤〈しばらく〉ともかく。かりそめに。「姑且(こしょ)」
⑥虫の名。螻蛄(ろうこ)。

なるほど。本当に「しばらく」の意味があるらしい。

すると何かな。歌舞伎の「」は「」だったのかもしれないわけ? よくわかんないけどね。でも「」だったらきっと「古典」になり得なかったんじゃないのかな?


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