放送大学の講義を聴いていると(どの講義かは忘れた)、「先達」を「せんだち」と読んでいた。
「先達」の読みとして、「センダツ」しか知らなかったぼくは相当おどろいた。
いちいち詫び始めればきりがなく、ついには生まれてきてスイマセンと偉大な先達が述べたあの恐ろしい袋小路へ迷い込むほかない。だから日常のこまごまとしたことについてお詫びはしない。あくまで傲然と。
— maeda, h (@torisan3500) 2021年7月24日
via 『太陽と乙女』(森見登美彦)https://t.co/kT1diEVzaS
「センダチ」なんて読み方はあるのか?
まず手元にあった三省堂国語辞典を見てみると、やはり「センダチ」なんて読みはない。放送大学に出てきた「センダチ」は、なにかの間違いなんだろう。他にも、小型辞典は基本的に「センダチ」を載せていない様子。
ただ、気になるので他の辞書もみてみた。するとあったよ。日本国語大辞典。でも語釈は結構笑える。
せん‐だち 【先達】
(1)「せんだつ(先達)(1)」に同じ。
(2)「せんだつ(先達)(2)」に同じ。
(3)「せんだつ(先達)(3)」に同じ。
要するに「せんだち」ってのは「せんだつ」のことだよって話。
まあ。リアルライフでは、「センダツ」を使うのは落語くらいか? 落語を聞かない人は「先達」なんて言葉を耳にせず一生を送るかもしれない。
でもね。使うんなら、ちょっと調べてみれば良いのになあ。「センダチ」って、なんかいかにも間違い風の読み方だし。
放送大学、ちょっと残念な気持ちになったよ(^^)。