「高気圧」と「低気圧」。さて、偉いのはどっちでしょう?
「温帯低気圧」という言葉を国語辞典に探してみようと思い立った。詳細を確認するというよりも、国語辞典での扱いを知りたくなったから。
どうやら中型辞書の中では『広辞苑』が親切に記述しているようなんだけど、ちょっと今日はその話題を離れる。
『新明解』第七版で「高気圧」と「低気圧」を見るうちに、面白いことに気づいた。
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まずは「低気圧」。
大気のうち、高い気圧の部分によって周囲を取り囲まれた、一団の低い気圧の部分。雨を伴いやすい。
そして「高気圧」。
天気のうち、低い気圧の部分によって周囲を取り囲まれた、一団の高い気圧の部分。そこでは晴れることが比較的多い。
「天気のうち」と同じ文句ではじまり、「一団の部分」の記述まで全く同じ構造だ。これはまあ『新明解』らしさということでもある。
ただ、「雨を伴」うのと「そこでは晴れる」の違いはなんなんだろう。
もしかすると、低気圧が性質として雨雲を生じるから「伴う」と表現しているんだろうか。一方で高気圧というのは、自ら「晴天」を持っていくわけではない。雲を生じないという「消極的」理由で晴れることから、「そこでは晴れる」という表現にしているのかもしれない。
比較のため、同じく小型辞書の仲間である『明鏡』もみてみた。まず「低気圧」。
大気中で、周囲よりも気圧の低い領域。北半球では反時計回りに、南半球では時計回りに風が吹き込む。集まった空気が上昇気流となるこの圏内では雲が生じやすく、一般に天気が悪い。
そして「高気圧」。
大気中で、周囲よりも気圧の高い所。域内は一般に天気がよい。「移動性―」
こちらもやはり「低気圧」に説明を加え、「高気圧」の方は「低気圧の反対」といった扱いだ。「主役」は「低気圧」であるという認識が行き渡っているのかもしれない。
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ま、いずれにせよ、歌では「高気圧」ガールだわな。
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