気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

社会

「よーそろー」は「よろしく候」

下に引いたアニメなんかもあるってことは、日本人のほとんどが「ヨーソロー」の意味を知っているんだろうな…。 ぼくはアニメも、また、「ヨーソロー」が日本語であるということも知らなかった。 www.youtube.com

「半専門職」

情けない話かもしれないけれど、この「半専門職」という言葉をきいたことがなかったな。 専門職と言っても、日本の女性の三大専門職は、保育士・教師・看護師という半専門職である。via 『近代家族の成立と終焉』(上野千鶴子)https://t.co/K1DITN03qm — ma…

「端午の節句」

全く季節ハズレなんだけど、本日気になったのは「端午の節句」。ぼくの常識としては「子供の日」のことなんだけど、これをなんで「端午の節句」と言うんだっけ? 世界大百科事典の「端午」より。> 旧暦5月は高温多湿の盛夏であり,伝染病や毒虫の害がはなは…

議員はおだてておけよ?

ぼくは「政治家」という存在がすごく嫌い。そのせいで「政治」も嫌いになり、長く勉強しなかった。でも「政治家」はともかく、「政治」は勉強してみると面白いんだよな。 それはともかく。大昔、憲法を読んだとき、国会が「国権の最高機関」と言われることに…

「姑息」のニュアンスが悪くなったのは…

「姑息」という言葉は、比較的よく使われる言葉と思う。ただ、意味を間違えて(意味を変化させて)利用されている場合が多いという調査結果が出た。 「姑息」は本来、しばらくの間、息をついて休むところから「一時しのぎ」という意味。「割愛する」は辞書で…

「門地」

「門地」という言葉は、たぶん「日本国憲法」で覚えたんだろう。 第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 「門地」の意味は「いえがら」。

歴史用語としての「喧嘩両成敗」

「喧嘩両成敗」ってのは、古くても近代に生まれた「教育用語」だと思っていたよ。間違ってた。「喧嘩両成敗法」という歴史的な法律に基づく言葉らしいよ。 喧嘩両成敗(1)中世、近世において、喧嘩をした者は、理非を問わ ず、両方とも同じように処罰すること…

「キャッシュレス」は国語辞典にもあるね

「キャッシュレス」。新しい言葉だと思ってたんだけど、国語辞典にも載ってるんだね。 『広辞苑』も前の版から載せてるな。『三省堂国語辞典』も以前の版から載せている。 キャッシュレス【cashless】現金を使わないで、(カードなどで)しはらいをすませる…

「センサス」ってよくみるけど…

新聞(ぼくは比較的、日経新聞が好き。日経産業新聞はもっと好きだけど、それだけ読んですますわけにもいかないし…)を読んでいると、頻繁に「センサス」という語に出会う。 センサスってなんだ? 『新明解』をみてみた。 センサス【census】国勢調査。

「生産年齢」は新しい言葉?

不勉強にして、「生産年齢」という言葉を知ったのは、少子高齢化が問題になって以降だ。果たして昔からあった言葉なのかどうか。 『日本国語大辞典』を見てみた。 せいさん‐ねんれい 【生産年齢】生産活動に従事できる年齢。ふつう満一五歳以上六五歳未満を…

日米安保は片務条約。

日米安保は片務条約だね。 ぼくが言ってるんじゃない。『小学新国語辞典』や『チャレンジ小学新国語辞典』が言っているんだ。 『小学新国語辞典』から引いてみよう。 にちべいあんぜんほしょうじょうやく【日米安全保障条約】1951年に日本とアメリカとの間で…

「処刑」は婉曲表現?

北朝鮮で「処刑」があったらしいと報道されているね。 ところで「処刑」ってのは、一般に「死刑執行」と理解されているけれど、国語辞典的な意味はなんだろう? しょけい 【処刑・所刑】刑罰を加えること。科刑。特に、死刑に処すること。 そう。『日本国語…

「ぐれる」って「ハマグリ」由来なんだって!

『小学新国語辞典』では「ぐれる」は「若い人が悪い行いをするようになる。不良になる」と定義されている。 若くない人だってぐれるよなあと、国語辞典をめくってみた。『大辞泉』はこんな感じ。 ぐ・れる 1 正しい道をふみはずす。不良化する。 2 予期し…

職業に貴賤はあるっ!

職業に貴賤はあるんだと、『広辞苑』が言ってるよ。たとえば「馬子にも衣装」を引いてみるといい。 馬子にも衣装誰でも外面を飾れば立派に見える。 ここでいう「誰でも」は、もちろん「馬子」を指しているね。

辞書にない「ピグミー」

なぜか、ぼくの中では「ピグミー」という語は「メジャーな言葉」扱いだ。昔からよく耳にしたように思う。ただし、「ピグミー」の意味を間違って覚えていたようだ。 ピグミーPygmyという呼び名は、成人男子の平均身長が150㎝以下の集団のことを呼ぶ名で、…

「迫撃砲」をめぐるあれこれ

ちょっと前に「迫撃砲」って言葉がニュースに何度も登場していた。自衛隊が演習で迫撃砲を打ったところ、演習地の外に着弾したという話。 自衛隊の迫撃砲が誤着弾 入力ミスが原因か(18/11/14) まあそんなことはあるんだろう。それはともかく。「迫撃砲」って…

贓物牙保罪

読めないし、意味のわからないこの言葉。最初に出会ったのは中学1年の頃だったか。『白昼の死角』の中でのことだった(ちなみに「ぞうぶつがほ」と読む)。 白昼の死角 (光文社文庫) 作者: 高木彬光 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2009/05/29 メディア: K…

「昼メロ」を広辞苑が定義すると…

「昼メロ」という言葉はまだ生きているだろうか。あまり辞書には載っていなくて、Googleっても「昼ドラ」が多く表示される。 そんな「昼メロ」だけど、『広辞苑』の定義がちょっと興味深い。 真珠夫人 第1部 DVD-BOX 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売…

「立ちん坊」の意味

どこで覚えたのか、ぼくは「立ちん坊」とは「娼婦」のことを言うのだと思っていた(15年ほど前は、池袋から要町に向かう裏道にたくさんの「立ちん坊」がいた。今は知らない)。 図説 娼婦の歴史 作者: ヴィオレーヌヴァノイエク,Violaine Vanoyeke,橋口久子 …

岩波国語辞典に「自衛隊」はない。

「おお、そうなのか」とちょっと驚いた。『岩波国語辞典』には「自衛隊」がないのだ。 たいていの辞書は「自衛」の子項目として「自衛隊」を掲載している。しかし『岩波国語辞典』は「自衛」のみ。下の写真は第7版。手元にあった第3版にも載っていなかった。

「みかじめ」料って、なんの代金だっけ?

「銀座でみかじめ料」なんてニュースが流れてた。「みかじめ料」って言葉、小説ではよくみたけれど、「みかじめ」ってなんだったっけな。 www.nikkei.com と、そんなときはもちろん国語辞典。

「バブル経済」とは日本独特の言い回し?

ぼくは、とある外資系コンピューターメーカーが1000人採用を行ったような、そんなバブル世代の人間だ。「花金」(ハナキン)はもちろん「花木」(ハナモク)にも飲み歩き、そしてタクシー券で帰宅したりしていた。 「バブルの最中には今がバブルであると意識…

「やもお」(「やもめ」の男版)という由緒正しき言葉

「やもめ」という言葉は知ってる。使ったことはないかもしれないけれど、「男やもめにウジがわく」なんて言葉は耳にしたことがある。 ただ、「男やもめ」を1語であらわす「やもお」という言葉をきいた、ないし目にした記憶がない。 恥ずかしながら、「やもお…

ちょっと面白い「文句」と「言葉」

「文句」という言葉を日常で使うとき、わりとネガティブな意味を持たせることが多いんじゃないかと思う。 もん‐く【文句】(1) 文章中の語句。文言。「有名な—を引く」(2) 相手に対する言い分や苦情。「君の態度に—がある」「—ばかり言う」 上は『広辞苑』第…

「国賓」とはどういう客か

「国賓」を辞書で引くならば、どういう場合に、どういう待遇で招くことなのかを知りたいケースがほとんどなのじゃないか。『広辞苑』がうまくまとめてくれている。 こく‐ひん【国賓】 国家元首が接待する海外からの賓客。主に外国の国家元首や首相が来日する…

「となり」と「さきどなり」とそして「てまえどなり」

見坊豪紀の『ことばの海をゆく』に「さきどなり」という言葉があった。三省堂交互辞典で見るとこんな具合。 小説のタイトルのような語釈 「となりの もう一つ先の となり」 via 三省堂国語辞典 #国語辞典 #辞書 pic.twitter.com/rVN3iV8FrY— maeda hiroaki (…

「幕開け」は間違っているか? 「間違いじゃないのだ」と主張していた三省堂国語辞典のトーンダウン?

見坊豪紀の『ことばの海をゆく』を読んでいる。 ことばの海をゆく (朝日選書) 作者: 見坊豪紀 出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局 発売日: 1996/08 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 少々古い(1976年)の本だけど、この「少々」の古さが一層面…

まだ「フォーク並び」という言葉をききますか?

流行り始めた頃、ちょっと耳にしたように思う。でも最近聞かないな。国語辞典に載っているとは全く思っていなかった。 久しぶりに「フォーク並び」という言葉をきいた。まだ現役なんだな。広辞苑や三省堂国語辞典にも掲載されている。 via 三省堂国語辞典 #…

「シッター」という日本語があることをいまさら知った(シャレに非ず)

シッターという日本語があるのは知らなかった。英語では「sitter」という。しかし、「世話する人」の意味で日本語になっているのは「ベビーシッター」のみかと思っていた。 スペースの都合で強引に略しているのかと思えば、国語辞典にも立項されていた。下の…

死語になりつつあるらしき「ロンパリ」(放送事故ビデオあり)

「ロンパリ」。良い言葉じゃないように思えるので、消えてしまって良いとは思う。『三省堂国語辞典』の第六版・第七版では消えてしまっているようだが、第四版には立項されていた。 ロンパリ【名】(← ロンドン・パリ[=一方の目でロンドンを、他方の目でパ…