「キャッシュレス」。新しい言葉だと思ってたんだけど、国語辞典にも載ってるんだね。
『広辞苑』も前の版から載せてるな。『三省堂国語辞典』も以前の版から載せている。
キャッシュレス【cashless】
現金を使わないで、(カードなどで)しはらいをすませること。
上に載せたのは『三省堂国語辞典』の第六版(第七版も同じ)。もうちょっと歴史を感じさせるのは『日本国語大辞典』かな。
キャッシュ‐レス
({洋語}cashless )
預金口座への給料振込み、預金口座からの自動振替による公共料金の支払い、クレジットカードの使用など、直接、現金の授受をしないで、支払いや受取りを済ませること
ああ、そうか。給与の銀行振込あたりをきっかけに「キャッシュレス」という言葉が使われ始めたのかな。
最近の「スマホ決済」の流行で、「キャッシュレス」という語を多くみかけるようになったので、なんとなく新しい言葉みたいに思い込んでしまったんだな。
ちなみにぼくは90年代に「BANKPOS」(デビットカード)システムの開発に携わったことがある。その当時、「キャッシュレス」という言葉は使わなかった気がするな。記憶違いなのかもしれないけれど。
ところで。
国語辞典の「キャッシュレス」には、英語の「cashless」という言葉が併記されているね。cashlessはどういう意味なんだと、『ランダムハウス英和大辞典』をみてみた。
cash・less
adj. 現金のない;現金不要の.
あはは! 「現金のない」の意味がよくわかんないね。「俺はcashlessじじい!」なんて風に使うのかなあ?
OALDやLDOCEをみると、もうちょっと現代的な記述になっているよ。LDOCEをみてみようか。
cash‧less /ˈkæʃləs/
adjective
done or working without using money in the form of coins and notes
・a cashless pay system
・the cashless society
昔の英英辞典なんかも見てみると面白いのかもしれないね。OALDの昔の版などは、言葉は載っているんだけど、語釈がないなあ。機会があったら探してみる。