気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

落語

「先達」は「センダチ」でも良いらしい?

放送大学の講義を聴いていると(どの講義かは忘れた)、「先達」を「せんだち」と読んでいた。 「先達」の読みとして、「センダツ」しか知らなかったぼくは相当おどろいた。 いちいち詫び始めればきりがなく、ついには生まれてきてスイマセンと偉大な先達が…

「靴べら」の類義語ないし言い換え語はあるのか?

16万円もする靴べらの存在を知り驚愕したのは昨日。そのくらいの価格になると別の呼び方をするものなのだろうかと考えた。 輪島塗靴べら「16万円」。目で見てこいつの価格を当てられるような目利きには一生なれないと思う。 pic.twitter.com/qSKsgUs5ew— mae…

「川遊び」というのは「舟遊び」のことだったと、昔を偲んでで見せる『明鏡』

ふと、『広辞苑』第六版の「川遊び」が目に止まった(ずいぶん季節外れな話だ)。 かわ‐あそび【川遊び】 川に舟を浮かべるなどして風情をたのしみ遊ぶこと。川逍遥(かわしょうよう)。 なるほど。確かに「川遊び」という語にはそこはかとない風情がある。季…

「束の間」は、約7.7センチメートル

「束の間」ってのはどのくらいの間なんだろう。「束の間の休息」は、それなりに休めるのか、それともほとんど休めないのか。 プロコフィエフ:ピアノ協奏曲全集/つかの間の幻影アーティスト: ベロフ(ミシェル),プロコフィエフ,マズア(クルト),ポータル(ミシェ…

酒を意味する「直し」にも、2つの意味があるのだそうだ

落語の「青菜」がわりと好きだ。関係ないが、妻は笑福亭鉄瓶の関西語版をかなり気に入っている。 青菜ブック―世にも美しいダイエット (講談社ニューハードカバー)作者: 永沢まこと,青菜倶楽部出版社/メーカー: 講談社発売日: 1999/03メディア: 単行本この商…

うちの家内に「けがついて」まんねん。そう言われたときの対応は?

久しぶりに落語のCDやDVDを見ていたら止まらなくなった。おかげで昨日深夜は「落語ナイト」。志ん朝―枝雀―志ん生をいろいろと。 桂 枝雀 落語大全 第三集 [DVD]出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック発売日: 2002/04/11メディア: DVD購入: 1人 クリック…

「いのしし」は気持ちよく「のたうつ」

「のたうつ」という言葉を辞書で引いてみた。きっかけは古今亭志ん生の「弥次郎」。話の中に猪が出てくる(そういえば猪が出てくる落語は多いな)。 猪と「のたうつ」が結びつくんだとは知らなかった。ちなみに『新明解』第七版によれば「苦しんでもがく」と…

『文七元結』に登場する「切手」は、要するに商品券のようなもの。

とくに意図なく『古語大辞典』の「切手」の項を見て思い出した。『文七元結』に「切手」が出てくる。 切手 pic.twitter.com/6azOr7E75o — maeda hiroaki (@torisan3500) July 27, 2013 もちろん『文七元結』に出てくる切手はこの切手じゃない。出てくるシー…

「読み」いろいろ。

『漢字雑談』の本に、何度も繰り返し「百姓よみ」という言葉が出てくる。あまり愉快な言葉とも思えないので、そんなに使わなくてもと思った。 百姓よみ、とは字のつくり(旁、おおむね右側)の読みを全体の読みとすることである。百姓をばかにしたような言い…

「長押」の意味は理解した「つもり」

落語に「長押」(なげし)という言葉がよく出てくる。「だくだく」とか「野ざらし」など。 # 「野ざらし」については以前記事を書きました 「長押にかけた槍」というんだから、「長押」ってのは「アレ」のことだろうと思いつつ辞書を引いてみる。 まずは『明…

「船徳」は古今亭志ん生・作

「四万六千日、お暑いさかりでございます」なんて言われると、その瞬間に世界が目の前に広がり、その風景の力強さに泣きたくなったりするんだよな。 1/50 浅草寺 雷門出版社/メーカー: ウッディージョーメディア: おもちゃ&ホビー クリック: 14回この商品を…

「棟梁」を「トウリュウ」というのは「江戸弁」というわけじゃなく、国語辞典にも立項されている!

「大工調べ」等、落語にはよく大工の「棟梁」の話が出てくる。 【大工調べ】古典落語の演目のひとつ。上方では「大工裁き」と題した。 via 「デジタル大辞泉プラス」 / 知らなかったな。 #落語 #辞書 #国語辞典 — maeda hiroakiさん (@torisan3500) 2013年5…

落語「百年目」に出てくる「百年目」は、落語用語ではなく一般名詞

落語に「百年目」という話がある。世界大百科事典によればこんなサゲの噺。 〈あんな不始末をお目にかけまして,これが百年目と思いました〉 最初に聞いたとき、「百年目」ということで「時が尽きるとき」とか、転じて「運が尽きるとき」という意味なんだろう…

辞書で「転失気」を引いてみた人はいますか?

てっきり「落語」の言葉なのだと思っていて、辞書で引いてみることがなかった。 落語一席シリーズ 三代目 三遊亭金馬 「転失気」アーティスト: 三遊亭金馬(三代目)出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント発売日: 2009/12/23メディア: CD…

『新明解』が手元にあるなら、やはり「あっち」系をチェックすべきか

そりゃそうだよ。それで「性交」を引いてみた。辞書は『新明解』第七版。 成熟した男女が時を置いて性的な欲望を満たすために肉体的に結合すること。 この定義を見て、落語好きが思うのは「短命」。 落語名人会(30)?柳家小三治6 薮入り/短命アーティスト: 柳…

盲亀の浮木、優曇華の花 ― 落語に出てくる「優曇華の花」とは?

(落語ネタ「野晒し」はこちら) すぐに思い出すのは「花見の仇討」。他にもあったような気がする。「高田馬場」なんかにも出てきたかな。 ところで、落語以外でも聞いたことがあるはずの「優曇華の花」ってのはなんだろう。 『大辞泉』第二版の第一義では「…

「人骨野晒し」は重言なのか?!

「野晒し」(のざらし)という落語がある。 柳家小三治II-1「野晒し」-「朝日名人会」ライヴシリーズ42アーティスト: 柳家小三治出版社/メーカー: Sony Music Direct発売日: 2007/06/20メディア: CD購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (1件) を見…