十年ぶりに『舟を編む』を読み返している(本棚でうっかり発掘してしまったのだ)。思えば、ぼくはこの本を読んでから国語辞典を何十冊も揃えるようになった。そうか、ぼくの趣味も10年越しなんだな。
それはともかく。最初に読んだときもきっと辞書で調べたんだろうと思うんだけど、「ほくそ笑む」が気になった。
どうして俺は、ひとをほくそ笑ませてしまうのだろう。真剣にやってるつもりなのに、馬締は腑に落ちず、なんだか自分を情けなく感じつつ、西岡から返された十五枚の便箋を封筒に入れ、鞄に収めた。
— maeda, h (@torisan3500) 2024年4月8日
via 『舟を編む』(三浦しおん)https://t.co/kgB7Z3kJsi
おそらく何度も引いて、何度も驚いているんだろうけれど、「ほくそ笑む」は次のような発祥を持つらしい。
日国の「ほくそ笑む」の項にある補注。
— maeda, h (@torisan3500) 2024年4月8日
>「ほくそ」は、北叟すなわち塞翁のことで、「塞翁が馬」の故事のように世の無常を達観し、喜憂・善悪いずれにつけても少し笑う「北叟笑い」からとする説〔妻鏡・嚢鈔〕があり、「北叟」の字をあてる。
「ほくそ」ってなんだろうなあ。わっかんねえよなあなんて思ったんだけど、当たり前だった。外国の、しかも固有名詞なんだものなあ。
しかし、誰がこんな言葉を作ったんだろう?「ソクラテス笑い」とか「ニーチェ笑い」、あるいは「仏陀笑」とかじゃだめだったんだろうか。いやまあ、「仏陀笑」はともかく、ほかの2つはだめか^^。
ところで、誰でも知ってるんだろうけれど、「塞翁が馬」ってのも大辞泉から引いておく。
ちなみに大辞泉の「人間万事塞翁が馬」より。
— maeda, h (@torisan3500) 2024年4月8日
> [補説]昔、中国の北辺の塞のそばに住んでいた老人の馬が胡の地に逃げたが、数か月後、胡の駿馬を連れて帰ってきた。その老人の子がその馬に乗り落馬して足を折ったが、おかげで兵役を免れて命が助かったという故事から。
「風が吹けば桶屋…」とはちょっと違うよね^^