気になる言葉 on 国語辞典

つい気になった言葉など、辞書で引いてみる

2017-01-01から1年間の記事一覧

「雨足」は「速い」のか「強い」のか?

雨ばかりの10月だった。なんてことを考えていると、ふと「雨足」の語が気になった。「雨足」って「速い」んだっけ、「強い」んだっけ? たとえば小林多喜二の『蟹工船』には次のようにある。 小寒い雨がまだ止んでいなかった。四囲にもりもりと波がムクレ上…

「時化」って言葉の由来は?

明日は政権選択選挙。けれども問題は明日の雨。海は時化る(BGMは「傘がない」)。 井上陽水 - 傘がない RIJF2007 「傘がない」は大好きだ。ただ、「時化」はなんで「時化」っていうんだろうな。今はそれが知りたい。

芽が出なくても「発芽」というんだよ。

「発芽」は「芽を発する」なんだけど、でも「芽」がでなくても「発芽」と呼ぶのだそうだ。 『新しい高校生物の教科書』(栃内新、左巻健男)に次のようにある(ちなみにこの本はとてもおもしろい)。 やがて、胚が種皮をやぶって出てくる。これが発芽だが、…

「綺羅星」なんてものはありませんよ。

「綺羅星のごとく」という言葉がある。ふと「綺羅、星のごとく」なのか「『綺羅星』のごとく」なのかが気になった。 すなわち「綺羅星」というものがあるのかどうかが気になったって話。 丘の上の綺羅星 作者: 嘉門達夫 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 201…

「呼吸」は「異化」の一種

毎度恥ずかしい話ばかりするけれど、「呼吸」が「異化」の一種だなんて全く知らなかった。 生物の行う同化と異化≫ 光合成は外部から取り込んだ物質を、自分のからだを構成する有機物に変換する過程(同化の一種)だが、呼吸はその逆で、有機物の分解によってエ…

「食パン」って「食べる」パンのこと?

「パン」といえば、ふつうは食い物なのではなかろうか。わざわざ「食」パンと言わなくても、ぼくらはそれを食べる。なぜ、わざわざ「食パン」っていうんだろう? 他のパンへの差別じゃないのか。 パスコ PASCO 超熟 6枚切 出版社/メーカー: 敷島製パン株式会…

「近畿」って一般名詞なの?!

またしても恥ずかしい話をしたい。 ぼくは結構な期間を近畿地方(大阪)で過ごした。そんなぼくなんだけど、「近畿」って言葉の意味を知らなかった。どうやら本来「一般名詞」である様子。 近畿全図ポスター【2017年版】 出版社/メーカー: 塔文社 メディ…

「波浪」ってどっちも「なみ」じゃん?

台風5号の影響で、「波浪注意報」がどうしたなんて言葉をよくきく。ところで「波浪」って、「波」も「浪」もどっちも「なみ」。2つ重ねることで何を意味しているんだろう? 『三省堂国語辞典』をみるとなかなかラディカルな記述があった。 「波浪」をひくと…

「はんごうすいさん」を漢字で書ける人?!

「はんごうすいさん」って言葉はまだきっと死語じゃないと思う。「自然学習」なんて名前で「はんごうすいさん」がされることもあるんじゃないのかな。 でも「すいさん」単独ではどうだ? 少なくとも漢字で書ける人はいなくて「死んでる」んじゃないのか? キ…

山のような氷でも「氷山」じゃないものもある

新聞を読んでいると「氷山になる」という表現をみかけた。南極大陸にあった氷が割れて流れだした、って話を伝える記事だ。どうやら氷山は、「ある」か「ないか」でなく、「なる」ものであるらしい! www.nikkei.com

「いとこんにゃく」なんてものは「ない」(かもしれない)

ガキの頃に関西に住んでいた記憶でいうので間違っている可能性が高いけれど、関西ではあまり「シラタキ」なる言葉を使わなかった気がする。「シラタキ」のようなものを指していっていたのは「いとこんにゃく」だ。 ガキの記憶なのであやしいが、ぼくらは「い…

「藁」はなんで「わら」というの?

長ネギを育てる際は、通気のため(?)に地中に藁を埋めるのだそうだ。 長ネギなど植える予定はないけれど、ふとみたNHKの番組でやっていた。 【ノーブランド品】無農薬栽培国産稲わら (500 グラム)園芸用・ペット用・調理用 出版社/メーカー: 株式会社和楽 …

ビーバーは「しがらみ」をつくる

知っているだろうか?! とか書いても、みんな知ってることなんだろうなあ。「しがらみ」とは「柵」(さく)のことなんだそうだ。 ぼくは知らなかった…

「刺客」は「せっかく」?

『岩波国語辞典』を読んでいて驚いた。「刺客」は「せっかく」と読むのが本来らしいのだ。 せっかく【刺客】→しかく(刺客)。▷「しかく」は慣用読み。 恥ずかしながらきいたことがない(ような気がする)。

岩波国語辞典に「自衛隊」はない。

「おお、そうなのか」とちょっと驚いた。『岩波国語辞典』には「自衛隊」がないのだ。 たいていの辞書は「自衛」の子項目として「自衛隊」を掲載している。しかし『岩波国語辞典』は「自衛」のみ。下の写真は第7版。手元にあった第3版にも載っていなかった。

「みかじめ」料って、なんの代金だっけ?

「銀座でみかじめ料」なんてニュースが流れてた。「みかじめ料」って言葉、小説ではよくみたけれど、「みかじめ」ってなんだったっけな。 www.nikkei.com と、そんなときはもちろん国語辞典。

爬虫類とは、爬行する虫のこと。

『ウニはすごい バッタもすごい』に出てきた言葉。 爬虫類とは、爬行する(這う)虫(小動物)の意味である。 言われてみると、「爬虫類」をなぜそう呼ぶのか、考えずに生きてきたような気がするな(恥ずかしい)。 ウニはすごい バッタもすごい - デザイン…

「ズッキーニ」ってのは「ペポカボチャ」の一種です。

先日、生涯ではじめて「ズッキーニ」を料理してみた(焼いてパスタの具にしただけだけど)。 「ズッキーニ 苗6個セット」イタリア料理に合う夏野菜!カロチンやビタミンB・Cが豊富♪ 出版社/メーカー: shopfield メディア: ホーム&キッチン この商品を含む…

「蝕む」って「虫食む」って書いてもいいの?

恥ずかしい話かもしれないけれど、「蝕む」を「虫食む」と書くケースがあるということを知らなかった。 世界のカブトムシ・クワガタ フィギュア 12匹セット [並行輸入品] 出版社/メーカー: US Toy メディア: おもちゃ&ホビー この商品を含むブログを見る

「きんしたまご」は「金糸」or「錦糸」?

先日はじめて「きんしたまご」を作った。ご満悦だったが、想定より分厚くなってしまった。「たまご1個を分けて焼くんだよ」と言われてなるほどと思った次第。まるまる1個では「きんしたまご」というより、卵焼きの細切りになってしまうものなあ。 錦糸卵 冷…

「キャニスター型」ってどんな型?

ふつうは知ってるんだと思う。掃除機でよく使う「キャニスター型」。 Dyson キャニスター掃除機 DC48THSY 出版社/メーカー: dyson(ダイソン) 発売日: 2013/04/18 メディア: ホーム&キッチン この商品を含むブログを見る ぼくは「蟹」風に地を這う形かとなん…

「バブル経済」とは日本独特の言い回し?

ぼくは、とある外資系コンピューターメーカーが1000人採用を行ったような、そんなバブル世代の人間だ。「花金」(ハナキン)はもちろん「花木」(ハナモク)にも飲み歩き、そしてタクシー券で帰宅したりしていた。 「バブルの最中には今がバブルであると意識…

「ら」を辞書でひいてみたらすごかった。

「ら」を辞書で引いてみた。 思わず難しいことが書いてあって呆然とした。『日本国語大辞典』を引いておく。『日本国語大辞典』には申し訳ないけれど、記述のすべてが興味深いのですべて転載。 ただ、途中で読み疲れる人もいると思うので、簡単かつ面白いこ…

「カップ」とは、「乳に当てる部分」のこと。

50歳にして料理をはじめたぼくではある。業としてしている人には叱られるかもしれないけれど、まあ、楽しい。今の世の中、Cookpadなんてものがあるのも便利だ。 ただ、料理の世界にはいろいろわからない言葉があるのには困ったもの。ときどき出てくる「カッ…

等差数列の「公差」、なぜ「公差」というの?

等差数列の幅(?)を「公差」という。「幅」なんていってもわかんないので、『新明解』から引いておく。 こうさ【公差】(1)〔等差数列(級数)で〕隣り合う任意の二項の後項から前項を引いた時の差。例、等差数列1・3・5・7…の公差は2。(以下略)。 高校だ…

「おろし金」なしに「大根おろし」は作れるか?

いつもに(さらに)増して、くだらない記事で申し訳ないんだけど。「大根おろし」を「おろし金」なしに作れるのかがとても気になった。 答えは「作れない」だ(通説)。

「やもお」(「やもめ」の男版)という由緒正しき言葉

「やもめ」という言葉は知ってる。使ったことはないかもしれないけれど、「男やもめにウジがわく」なんて言葉は耳にしたことがある。 ただ、「男やもめ」を1語であらわす「やもお」という言葉をきいた、ないし目にした記憶がない。 恥ずかしながら、「やもお…

「魑魅」は山の妖怪で「魍魎」は川の妖怪?

「魑魅」は〝山の妖怪〟で、「魍魎」は〝水辺の妖怪〟なのかどうか、国語辞典に訊いてみた。

辞書にほとんど載っていない「漸近線」

「漸近線」って言葉を知ったのは中学生の頃だったかな(小学生で習うのかもしれないけれど、小学時代に勉強したことはないので知らない)。言葉も素敵だったし、永遠に近づき続けるという「ありかた」も面白そうだった。 と、いいつつ。「漸近」するのは曲線…

「イヒョウヲツク」を漢字で書ける?

普通の人は書ける。ただ、一瞬「イヒョウヲツク」の漢字が思い浮かばなかった(老化によるのかもしれない)。 ここでいう「イヒョウ」とは、次のような意味だ(『広辞苑』)。 いひょう考慮に入れていないこと。思いの外。意外。 さて、そんな意味はぼくだっ…